この治療では、リードのみを挿入し、刺激の効果を確認する「試験刺激(トライアル)」と、効果が確かめられた後で刺激装置を体内へ植込む「本植込み」とがあります。2 回の手術で入院期間は3 週間程度です。トライアルと本植込みを1回の手術で行う場合もあります。
治療の目標を医師と一緒に決めていきます。
痛みを和らげることが第一で、今ある痛みが半分以上軽減することを目標とします。さらに、痛みによって日常生活で困っていることは何かを考えて、日常生活を改善していくこと(夜ゆっくり眠れるようになりたい、働きたい、散歩ができるようになりたい等)を第二の目標とします。
トライアル前に医師と相談して決めた治療目標を書き出し、トライアル中はこまめに日常生活や機能改善がどれだけあったかを記録します。
脊髄刺激療法が実際に患者さんに効果があって、痛みを緩和できるかどうかを確かめるために、試験的にリードを一定期間挿入して刺激を行います。手術は局所麻酔下で行われ、硬膜外腔に挿入します。効果がない場合はリードを抜けば元の状態に戻すことができます。
リードの挿入位置は痛みを最も軽減できる場所を医師と相談しながら決めていきます。
リードを挿入した後、1 週間ほど試験刺激(トライアル)を行い、効果があるかどうか確認します。患者さんご自身で体外式刺激装置を操作してより効果的な設定を試すことができます。
※リード挿入と同時に刺激装置を植込まれる場合、試験刺激期間はありません。

試験刺激(トライアル)期間中の注意事項

  • 感じる刺激の強さは、寝ている時、立っている時といった姿勢によって変わります。
    また首や体を曲げることでも変わることがあります。
    適度な刺激になるよう、調整を行ってください。
  • 体を大きく曲げたりひねったり、伸ばしたりしないでください。
  • 体をねじる時はリードの位置が変わらないように肩と腰を一緒に動かすようにしてください。
  • 階段の昇り降りや長時間の着席は極力控えてください。
  • 2キロ以上の重たいものは持たないようにしてください。
  • 刺激を不快に感じる時は刺激をオフにしてください。
  • 傷口、リードや体外式刺激装置を濡らさないようにしてください。
  • 入浴やシャワーは控えてください。
試験刺激(トライアル)期間に、痛みの部位に心地よい刺激があり、痛みが半分以上緩和されているかどうかを確認します。
また、トライアル前に決めた治療目標通りの日常生活の改善や身体機能の改善がみられるかどうかを確認します。
試験刺激(トライアル)期間に満足する効果が得られ、患者さんご自身が納得されれば、刺激装置を体内に植込みます。植込み手術は、局所麻酔もしくは全身麻酔で行われます。
通常、刺激装置は腹部や臀部のできるだけ目立たない場所に植込まれます。刺激装置植込み後、トライアルで効果があった刺激の設定を行います。

本植込み後にお渡しするもの 

安全情報の迅速な提供のために植込み登録をしますので、個人情報の提供にご協力ください。
また、患者手帳をお渡しします。この手帳には脊髄刺激療法に関する安全情報、使用されている機器の情報、治療を受けた病院情報等が記載されています。

手術後10 ~12 時間は、ベッドで安静にしてください。
手術後2日間は、ゆっくり歩くなど軽い動作のみ行うように心掛けてください。
手術後は試験刺激(トライアル)期間と同じ注意事項を守るように心掛けてください。(ただし入浴・シャワーは再開できます。)
入院中に担当医師や医療関係者からプログラマの使用方法について説明を受けて、患者さんが問題なく操作できるように練習します。これにより日常生活に戻ってから、刺激のオン・オフ、強弱を調整することでの痛みのコントロールを患者さんご自身で行えるようになります。
外出や旅行にお出かけの際は、患者手帳を持参してください。
刺激を感じなくなった等、異常を感じた時は、担当医師にご相談ください。