監視療法

前立腺がんには、早期に見つかり症状のないまま経過し最終的に死亡の原因とならない、「おとなしいがん」が存在することが明らかになっています。そのため、あえて治療は行わずに経過を観察していくのが監視療法です。経過観察中は、定期的にPSA検査と前立腺生検を実施します。その中で、病状の悪化が見られた場合は根治に向けて治療を開始します。監視療法は、過剰な治療を行わずに済むことで、治療に伴う様々な合併症やQOL(生活の質)の低下を避けることができます。
ただし、がんと分かったにもかかわらず治療をしないことが精神的負担になることもあるため、心のケアや希望に応じて根治に向けた治療が必要となる場合もあります。
監視療法は主に、以下のような人が適しています。
 
高齢
病期:T1~T2aで限局性
PSA:10ng/mL以下
グリソンスコア:6あるいは7程度
前立腺生検にて採取した組織の中で陽性が1~2本
前立腺がんに関する治療法について