一般的には、4㎜以下の結石は自然に排石(おしっこと一緒に出る)される可能性が高いので、排石を促す薬物治療を、4㎜より大きい結石の場合には、体外衝撃波砕石術(ESWL)や内視鏡治療が選択されます。
治療方法は、病気の状態(結石の位置、大きさなど)や患者さまの状況により変わります。また、複数の方法を組み合わせて行われる場合もあります。担当医師とご相談ください。

 

自然排石/薬による治療

尿と一緒に排石を促します。痛みを緩和する治療も同時に行われ、結石の成分によっては結石を溶かす治療も行います。ただし、結石の大きさや成分によっては効果がないものや、低いことがあります。すべての結石が薬で治療できるわけではありません。

体外衝撃波砕石術(ESWL)

体の外から衝撃波を当て結石を割り、尿と一緒に排石させます。外来治療も可能で、入院の場合でも1~2日程度、高齢の患者さまには負担の少ない治療法です。反面、排石までには時間がかかります。結石の場所や大きさ、硬さによっては内視鏡治療を選択した方が、効果が高い場合もあります。


経尿道的結石砕石術(TUL)

尿道から細い内視鏡を入れ、尿管または腎臓の結石を、レーザや空気衝撃波などの砕石装置で砕石し、手術中に取り出します。内視鏡は硬性内視鏡か軟性内視鏡のいずれかで、治療部位により選択されます。入院期間は数日~1週間程度、治療効果の高い手術として近年増加しています。
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経皮的腎・尿管砕石術(PNL)

背中に小さな穴を開け、そこから内視鏡を入れ、腎臓の結石を砕石し、取り出します。比較的大きな腎結石に対して行われることが多いのが、TUL との違いです。結石片は、比較的短時間で体外に取り出すことができます。反面、腎臓に穴を開けるので出血のリスクもあります。入院期間は、1~2週間程度です。
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開腹手術

腹部を切開して結石を摘出する方法です。近年、ESWLやTULなどの低侵襲治療の開発により、激減しています。