2021-9-1

TVTにおける最新の臨床試験データからWATCHMAN FLX™左心耳閉鎖デバイスの持続的な安全性および性能が明らかに
PINNACLE FLX試験は24ヵ月エンドポイントを達成、非弁膜症性心房細動患者に対する次世代デバイスによる有効な12ヵ月結果が一層確かなものに

(このプレスリリースは、2021年7月21日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。)
ボストン・サイエンティフィック(本社:マサチューセッツ州マールボロ、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2021年7月21日)、非弁膜症性心房細動(NVAF)の患者さんに対する次世代のWATCHMAN FLX™左心耳閉鎖(LAAC)デバイスの安全性および有効性を評価するPINNACLE FLX臨床試験の24ヵ月において望ましい結果が得られたと発表しました。これはTVT(The Structural Heart Summit:ストラクチュラルハートサミット)で発表されたもので、この試験ではNVAFの患者さんを対象にWATCHMAN FLXデバイスを非ビタミンK阻害経口抗凝固薬(NOAC)などの長期経口抗凝固療法に代わる選択肢とした場合の脳卒中リスクの低減が評価されています。
前向き非無作為化PINNACLE FLX試験には、NVAFを患う米国の患者さんで、脳卒中のリスクを低減するための抗凝固療法に適格ながら妥当な理由があってこれに代わる医薬品以外の選択肢を求める患者さん400例が組み入れられています。安全性主要エンドポイントおよび有効性主要エンドポイントを達成した12ヵ月における望ましい結果に続いて、有効性副次的エンドポイント(24ヵ月間にわたる虚血性脳卒中または全身性塞栓症の発症と定義)も達成しており、その発症率は達成目標である8.7%に対して3.4%という結果でした1
ロス・ロブルズ地域医療センターおよびベーカーズフィールド・ハート病院のインターベンション心臓専門医で本試験の共同治験責任医師を務めるサイバル・カー(Saibal Kar)医学博士は次のように述べています。「今回の結果から、2年間にわたるデバイスの持続的な性能が実証されており、WATCHMAN FLX技術の優れた安全性および有効性を一層確かなものにしています」また、次のようにも語っています。「12ヵ月時点で有効なLAA閉鎖率は100%を示し、合併症発症率も低かったことを踏まえると、24ヵ月時点で虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症率が3.4%であったことは、複雑な要因を抱える高齢の患者さんたちにとって非常に有望な結果といえます」
虚血性脳卒中の発症率が低いことに加え、24ヵ月にわたるデータは、心臓手術を要するデバイス塞栓や心嚢液貯留を生じた症例もなく、すべての点で過去の臨床試験に照らして好ましい結果となっています2
ボストン・サイエンティフィックのグローバルチーフメディカルオフィサーであるイーアン・メレジス医師(AM)は、次のように述べています。「このピボタル試験の最終結果はWATCHMAN FLXデバイスの設計進歩をはっきりと示しています。アンカリングの向上、迅速でより有効なLAAの閉鎖、複雑な解剖学的構造への適合性などを実現した設計により、NVAFを患い、脳卒中や全身性塞栓症のリスクが高く、妥当な理由があって医薬品以外の選択肢を求める患者さんにとって、望ましい選択肢になると確信しています。」
次世代WATCHMAN FLXデバイスは米国食品医薬品局(FDA)の承認を2020年7月に、CEマークを2019年3月にそれぞれ取得しており、現在、米国と欧州では旧世代デバイスに代えてほぼすべての留置に使用されています。
NVAFを患う患者さん用のWATCHMAN FLXデバイスに関する臨床研究は引き続き継続しており、2つの大規模な前向き無作為化比較試験を進めています。1つはOPTION試験で、心臓アブレーション手技も受ける患者さんを対象として、WATCHMAN FLXデバイスを経口抗凝固薬と比較検討しています。もう1つのCHAMPION-AF臨床試験では、抗凝固薬に適格な幅広い患者さんたちを対象として塞栓性脳卒中の防止について本品とNOACを比較評価しています。
WATCHMAN FLXデバイスに関する詳細についてはwww.watchman.com/implanterをご覧ください。
 

<ボストン・サイエンティフィックについて>

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1 Kaplan-Meier推定値による
2 筆者Kar, S.、表題「Primary Outcome Evaluation of a Next Generation Left Atrial Appendage Closure Device: Results from the PINNACLE FLX Trial(次世代左心耳閉鎖デバイスの主要な結果評価:PINNACLE FLX試験結果)」、掲載先Circulation, 2021