2020-2-28

ボストン・サイエンティフィック、2019年第4四半期および年間決算発表

ボストン・サイエンティフィック(本社:マサチューセッツ州マールボロ、NY証券取引所略号:BSX)は2020年2月5日、2019年12月31日締め第4四半期売上高が29億500万ドルになったことを発表しました。売上は前年同期比、財務報告ベースで13.4%、為替変動の影響を除く実質ベース1で14.1%、既存ビジネス2で7.3%上昇しました。当四半期の利益はGAAPベースで39億9,600万ドル(前年同期は3億8,600万ドル)、1株当たり利益(EPS)は2.83ドル(前年同期は0.27ドル)を計上しました。1株当たり調整後利益は前年同期の0.39ドルから0.46ドルに上昇しました。財務報告ベースの利益には、以下の非GAAPによる財務情報の使用のセクションで説明されている大幅な純税額控除が含まれています。

2019年12月31日締め年間決算では、年間売上107億3,500万ドル、前年度比で、財務報告ベースでは9.3%、実質ベース1では11.1%、既存ビジネス2では7.3%の増収を達成しました。GAAPベースで、前述の純税額控除を含めて、1株当たり利益3.33ドル(前年度は1.19ドル)、1株当たり調整後利益は1.58ドル(前年度は1.47ドル)を計上しました。2018年度年間のGAAPベースおよび調整後の1株当たり利益には、純税額控除30.07ドルが含まれています。

ボストン・サイエンティフィック会長兼CEOのマイク・マホーニーは次のように述べています。「革新的な製品の開発、カテゴリー・リーダーシップ戦略の実践および課題の解決により、第4四半期および年間で好調な売上高と調整後EPSの成長を実現することができました」。「患者さんの満たされることのないニーズに応え、患者さんの人生を実り多いものにするという目標の達成のために、パイプラインを構築し、リーダーシップを発揮するチームを揃え、重点的に取り組むことに自信を持っています」。

 

第4四半期業績と主な取り組み

  • 第4四半期の売上高は29億500万ドルを達成。財務報告ベースで前年同期比13.4%増(当社発表の予想レンジは13~15%)。実質ベースで14.1%増、既存ビジネスで7.3%増(当社発表の予想レンジは8~9%)。

  • GAAPベースの1株当たり利益は、当社予想の0.22~0.25ドルに対し、2.83ドル。GAAPベースの利益には、以下の非GAAPによる財務情報の使用のセクションで説明されている、過去に開示したチャネル・メドシステムズ社に主に関連した純訴訟費用1億6,900万ドル(1株当たり0.12ドル)、純税額控除41億200万ドル(1株当たり2.90ドル)が含まれている。調整後1株当たり利益は、当社予想の0.42~0.45ドルに対し、0.46ドル。

  • 第4四半期は全事業部5で前年同期比売上増を達成。事業部別内訳は以下のとおり。
    ◦ メドサージ:財務報告ベース9.8%増、実質ベースおよび既存ビジネス10.6%増
    ◦ リズム&ニューロ:財務報告ベース3.5%増、実質ベース4.1%増、既存ビジネス1.0%増
    ◦ カーディオバスキュラー:財務報告ベース18.7%増、実質ベース19.3%増、既存ビジネス10.0%増

  • メディカルデバイス5が全地域で前年同期比売上増を達成。内訳は以下のとおり。
    ◦ 米国:財務報告ベースおよび実質ベース13.4%増
    ◦ EMEA(欧州、中東およびアフリカ):財務報告ベース7.2%増、実質ベース9.7%増
    ◦ APAC(アジア太平洋):財務報告ベース11.3%増、実質ベース11.5%増
    ◦ 新興国市場4財務報告ベース14.1%増、実質ベース16.2%増

  • 米国での認可世界初で唯一のシングルユース十二指腸スコープEXALT™Model D Duodenoscopeが、米国食品医薬品局(FDA)から510(k)クリアランスと画期的医療機器/デバイス指定を受ける。またCEマークを受ける。限定販売が開始され、これには膵臓・胆管の症状の診断・治療を目的とした、毎年全世界で150万件以上実施されている処置である、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)を受けている患者さんにおける最初の成功事例が含まれる。

  • 高用量のIN.PACT™DCB(メドトロニック社製)バルーン(3.5 μg/mm2)と比較して、低用量のパクリタキセルを被覆したRanger™薬剤コーテッドバルーン(DCB)(2.0 μg/mm2)が遜色のない開存性を持つことを示す、医師主導型のCOMPARE試験の12カ月時点の肯定的なデータが、LINC学会(ドイツ、ライプツィヒ)総会で発表された。COMPAREは、2種類のDCBテクノロジーを直接比較する初の無作為化試験。

  • 医師主導型のDOSISPHERE-01試験におけるTheraSphere™イットリウム-90ガラスミクロスフェアを使用した個別放射線投与の影響に関する肯定的なデータを、2020年消化器癌シンポジウムで発表。データにより、標準的な放射線投与を受けた患者さんと比較して、個別放射線投与により、最も共通する種類の肝臓癌の患者さんで全般的に生存が増えたことが示された。

  • 2020年後半に、WATCHMAN FLX™左心耳閉鎖デバイスと直接経口抗凝固薬を直接比較する無作為化試験であるCHAMPION-AFを開始する計画であることを発表。脳卒中リスク軽減効果および非弁膜症性心房細動の低リスクの患者さんの出血エンドポイントを研究するための世界的な試験を設計。

  • 重度大動脈弁狭窄症の患者さん向けの低侵襲の経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)技術であるLOTUS Edge™大動脈弁システムが、日本で医薬品医療機器総合機構(PMDA)から承認と医療費償還を受けた。

  • ペースメーカーおよび除細動器の使用向けINGEVITY™+能動的固定ペーシングリードが、FDAから承認を受けた。寿命が証明されているINGEVITY™プラットフォームに基づいた新たなリードは、医師に対してより予測可能な移植体験を提供するよう設計されている。

  • 不規則で異常な頻拍を引き起こす間欠性心房細動(AF)である、発作性心房細動の患者さん向けの治療である、POLARx™冷凍アブレーションシステムが、CEマークを受けた。

  • Spectra WaveWriter™脊髄刺激療法(SCS)システムによる併用療法が慢性痛治療において、単剤療法を大幅に上回る88%の奏効率を達成したことを示すCOMBO無作為臨床試験の結果が、北米ニューロモジュレーション学会議(NANS)の年次会議で発表された。また、高度に個人化された慢性痛治療向けのAI生成予測アルゴリズムの開発を目的とした独占パートナーシップを、IBMリサーチと締結したことをNANSで発表。

  • 2027年償還、金利0.625%の上位債合計9億ユーロの発行を完了。発行済上位債約10億ドルに対する現金による公開買い付けを完了。

  • BTGのZytiga®関連のロイヤリティー収入源を現金2億5,600万ドルで売却。売却による受取額は未払債務の返済に使用。
     
  1. 「実質ベース」は、為替変動の影響を除く売上成長率。
  2. 「既存ビジネス」は、為替変動、ならびに最近のネクステラ社(NxThera, Inc.)、クラレット・メディカル社(Claret Medical, Inc.)、オーグメニックス社(Augmenix, Inc.)、Vertiflex社(Vertiflex, Inc.)およびBTG社(BTG plc.)買収による売上(前年同期売上が存在しない事業の売上)の影響を除く売上成長率。また、「既存ビジネス」は、BTG社買収に伴い義務付けられた独占禁止法のクリアランスに関連した取引締結である、グローバルな塞栓ミクロスフェアのポートフォリオの売却に係る影響を除く売上成長率。
  3. 以前に開示された第2四半期の純税額控除が0.06ドル(2001年から2010年の課税年度に関して和解した米国内国歳入庁との合意による税額控除)であったのに対して、以前発表した税再投資戦略に関連して第4四半期に0.05ドルが費用計上され、2018年年間の純税額控除は0.07ドルとなりました。また、純税額控除には、第4四半期の2011年から2013年の課税年度に関する米国内国歳入庁との和解による税額控除0.06ドルが含まれています。
  4. 「新興国市場」の定義について:各国の経済状況、医療部門の状況、およびメディカルデバイス事業における当社の国際経営力を考慮の上、高い成長性を持つと当社が判断した20カ国を「新興国市場」と定義しています。新興市場国のリストは定期的に見直されています。最近では2019年1月1日に更新されました。過年度の金額を当年度の表示に合わせて変更しています。この変更は過年度の新興国市場の売上に重大な影響を及ぼしません。
  5. 従来、当社の財務報告のセグメントは、メディカルサージカル(メドサージ)、リズム&ニューロ、カーディオバスキュラーの3つで構成されており、医療機器(メディカルデバイス)の販売により売上を計上する営業セグメントの合計を表しています。2019年8月19日のBTG社買収により、インターベンション医療事業を取得しました。ペリフェラルインターベンション営業セグメントの2019年の売上高には、同事業の2019年8月19日から同年12月31日までの売上高が含まれています。
  6. 2019年8月19日のBTG社買収により、スペシャリティ医薬品事業(スペシャリティファーマスーティカル)を取得しました。買収後、現在、スペシャリティファーマスーティカルは、メディカルデバイス財務報告セグメントとともに、単独の営業セグメントとして表示されています。スペシャリティファーマスーティカルの純売上高の大部分を米国の売上高が占めています。最高業務意思決定者(CODM)は、グローバルに管理されているスペシャリティファーマスーティカル営業セグメントの財務情報を、全世界レベルで、地域別の業績に区分することなく検証しています。そのため、スペシャリティファーマスーティカルの純売上高は全世界ベースで表示されており、メディカルデバイス財務報告セグメントの地域別純売上高にスペシャリティファーマスーティカルの売上高は含まれていません。
 

第4四半期 純売上高の事業部別・地域別内訳

端数四捨五入による誤差のため、各項目を合算した結果が合計金額と一致しない場合があります。増減率の数字(%)は、端数を丸める前の正味金額同士を比較した結果です。このため、端数を丸めた後の金額同士を比較すると、異なる計算結果(%)になる場合があります。為替変動の影響を除く売上増減率と大規模買収/売却の影響を除く売上増減率は、米国GAAPに基づかずに算出した数字です。GAAP(一般会計原則)

 

2019年年間 純売上高の事業部別・地域別内訳

端数四捨五入による誤差のため、各項目を合算した結果が合計金額と一致しない場合があります。増減率の数字(%)は、端数を丸める前の正味金額同士を比較した結果です。このため、端数を丸めた後の金額同士を比較すると、異なる計算結果(%)になる場合があります。為替変動の影響を除く売上増減率と大規模買収/売却の影響を除く売上増減率は、米国GAAPに基づかずに算出した数字です。GAAP(一般会計原則)

 

2020年通年および第1四半期の予想

予想される2020年通年の売上は、財務報告ベースでは前年度比およそ10~12%増、既存ビジネスでは前年度比およそ6.5~8.5%増に相当します。通年の既存ビジネスの売上高予想では、為替変動の影響、Vertiflex社およびBTG社の買収による売上(前年度売上が一年より短い事業の売上)によるおよそ350ベーシスポイントの貢献、ならびにBTG買収の一環としての世界的な塞栓症ミクロスフェアのポートフォリオの売却の影響が取り除かれています。GAAPベースの利益は、1株当たり0.95~1.00ドルの範囲になる見込みです。一部の費用(負債)を除いた調整後利益は1株当たり1.74~1.79ドルの範囲になる見込みです。

予想される2020年第1四半期の売上は、財務報告ベースでは前年同期比およそ10~12%増、既存ビジネスでは前年同期比およそ5~7%増になる見込みです。第1四半期の売上高予想では、中国の治療件数に対するコロナウイルスの潜在的な影響およびサプライチェーンの断絶が、売上高に対して暫定で推定1,000万~4,000万ドルマイナスに作用すると見込んでいます。第1四半期の既存ビジネスの売上高予想では、為替変動の影響、Vertiflex社およびBTG社の買収による売上(前年同期売上が存在しない事業の売上)によるおよそ600ベーシスポイントの貢献、ならびにBTG買収の一環としての世界的な塞栓症ミクロスフェアのポートフォリオの売却の影響が取り除かれています。GAAPベースの利益は、1株当たり0.16~0.19ドルの範囲になる見込みです。一部の費用(負債)を除いた調整後利益は1株当たり0.37~0.40ドルの範囲になる見込みです。

 

ボストン・サイエンティフィックについて

ボストン・サイエンティフィック社は、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。 過去40年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページhttps://www.bostonscientific.com/をご覧いただくか、TwitterFacebookをご利用ください。
 

将来予測に関する記述についての注意事項

本プレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」「目指す」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や業績の保証を意図するものではありません。

将来予測の記述には、将来の純売上高、GAAPベース、実質ベースおよび既存ビジネスの売上成長率、財務成績、当社の事業計画、売上・利益の成長に対する当社の位置付けに関する記述なども含まれます。

四半期および年間の業績に関する予想は、2019年第4四半期の暫定未監査情報に基づいており、修正される可能性があります。第4四半期は終了しましたが、財務報告の通常の決算手続きの初期段階にあります。したがって、通常の四半期末および年度末決算および検証の手続きが完了後、実際の結果が暫定の見込みと大幅に異なる可能性があります。2019年第4四半期の実績を将来予測に関する記述と大幅に異ならせる要因の例として、不正確な前提、未計上の費用、見積りまたは判断の変更、重要な会計方針(収益認識など)の適用に影響を及ぼす事実または状況がありますが、これらに限定されません。

基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みや予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらのリスクや不確実要素は、当社の事業戦略の実施能力に実際に影響している場合や、将来的に影響を及ぼす可能性があり、その結果、本プレスリリースに記述した予想と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。本プレスリリースをご覧になる際には、将来予測に関する記述を過信されませんようご注意ください。

このような相違をもたらす可能性のあるリスクや不確実要素の例として、将来の経済、政治、競争、医療費償還および法規制の条件、新製品導入、市場における新製品受容、製品市場、市場の価格動向、予想される手術件数、企業・事業の買収や統合、臨床試験結果、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、組織再編プログラムの実施とその効果、当社経営戦略(コスト削減計画・成長計画を含む)の実施とその効果、当社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。新たなリスクや不確実要素は随時発生の可能性があり、予測が困難です。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、その多くは当社の制御の及ばないものです。当社の将来的な経営に影響する可能性のあるこれらの要因およびその他の重大なリスクや不確実要素の一覧およびその詳細説明につきましては、米国証券取引委員会に提出した最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」をご参照ください。なお、この内容は、提出済みもしくは今後提出する10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新される場合があります。本プレスリリース発行後に当社の予測に変化が生じた場合、または予測の根拠となった事象、条件、状況に変化が生じた場合、または将来予測と実際の結果に相違をもたらす原因となる変化が生じた場合においても、当社は将来予測に関する記述内容を公式に更新または改訂する予定はなく、その義務を一切否認します。本注意事項は本プレスリリースに記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

:本プレスリリースにおける十億単位の報告金額は、千円単位の金額に基づきコンピューターで計算されています。 結果として、十億単位の報告数字の合計が、四捨五入のために十億単位の報告総額と同じにならない場合があります。表の行および列の数字の合計は、四捨五入された数字を使用しているために総額と合わない場合があります。表示されたパーセンテージは、ドル単位の実際の数字から計算されています。

 

非GAAPによる財務情報の使用

当社の非GAAP財務指標とこれに対応するGAAPベース指標との照合および当社のこれらの非GAAP財務指標の使用に関する説明は、本ニュースリリースに添付の別紙に記載されています。
 

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