2019-8-19

ボストン・サイエンティフィック、2019年第2四半期決算発表

(このプレスリリースは、2019年7月24日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。)

ボストン・サイエンティフィック(本社:マサチューセッツ州マールボロ、NY証券取引所略号:BSX)は2019年7月24日、2019年6月30日締め第2四半期の売上高が26億3,100万ドルになったことを発表しました。売上は前年同期比、財務報告ベースで5.6%、為替変動の影響を除く実質ベース1で8.0%、既存ビジネス2で6.3%上昇しました。当四半期の利益はGAAPベースで1億5,400万ドル(前年同期は5億5,500万ドル)、1株当たり利益(EPS)は0.11ドル(前年同期は0.40ドル)を計上しました。1株当たり調整後利益は前年同期の0.41ドルから0.39ドルに減少しました。

ボストン・サイエンティフィック社長兼CEOのマイク・マホーニーは次のように述べています。「グローバルチームの一貫した実行によって事業の大部分が市場を上回る成長を実現し、1株当たり調整後利益はガイダンスの上限を達成しました。先月の投資家向け説明会で説明したように、当社の長期的な見通しは明るく、患者さんの満たされることのないニーズに応えるために、独自のイノベーションによる強力なパイプラインを提供していけるものと期待を膨らませています」。

第2四半期業績と主な取り組み

  • 第2四半期の売上高は26億3,100万ドルを達成。財務報告ベースで前年同期比5.6%増(当社発表の予想レンジは5~7%)。実質ベースで8.0%増、既存ビジネスで6.3%増(当社発表の予想レンジは6~7%)。

  • GAAPベースの1株当たり利益は、当社予想の0.23~0.25ドルに対し、0.11ドル。主にBTG社買収提案の買収関連費用の発生が要因。調整後1株当たり利益は、当社予想の0.37~0.39ドルに対し、0.39ドル。

  • 第2半期は全事業部で前年同期比売上増を達成。事業部別内訳は以下のとおり。
    • メドサージ:財務報告ベース9.0%増、実質ベース10.9%増、既存ビジネス7.4%増
    • リズム&ニューロ:財務報告ベース1.4%増、実質ベース3.3%増、既存ビジネス2.8%増
    • カーディオバスキュラー:財務報告ベース6.3%増、実質ベース9.2%増、既存ビジネス8.1%増
       
  • 地域別でも全地域で前年同期比売上増を達成。地域別内訳は以下のとおり。
    • 米国:財務報告ベースおよび実質ベース6.0%増
    • EMEA(欧州、中東およびアフリカ):財務報告ベース2.3%増、実質ベース8.3%増
    • APAC(アジア太平洋):財務報告ベース8.9%増、実質ベース13.2%増
    • 新興国市場3:財務報告ベース12.3%増、実質ベース20.0%増
       
  • 経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)のリスクが中程度、高いおよび極めて高い患者さんに対するACURATE neo2™大動脈弁システムの安全性および有効性を評価する無作為研究を開始。この試験の結果は、米国食品医薬品局(FDA)に事前承認申請を行う際の基礎となると期待されている。

  • WATCHMAN FLX™左心耳閉鎖(LAAC)次世代デバイスの安全性および有効性とストロークリスク軽減の第一選択の経口抗凝固薬を比較するために、カーディアックアブレーション治療を経験する非弁膜症性心房細動の患者さんに対する研究である、OPTION試験を世界的に開始。

  • 腰部脊柱管狭窄症の患者さんの身体機能を改善し、疼痛を軽減するために使用される低侵襲デバイスであるSuperion® Indirect Decompression Systemを開発・製品化した非上場会社であるVertiflex社の買収を発表し、これを完了。

  • 第18回世界定位・機能性脳神経外科学会会議で、INTREPID無作為化比較対照試験の2年間の結果を発表。データは、パーキンソン病の患者さんの治療にVercise™脳深部刺激療法(DBS)システムを使用した場合の安全性および有効性を示した。

  • 国際ニューロモジュレーション治療学会議にて、脊髄刺激療法(SCS)のSpectra WaveWriter™を用いた慢性疼痛の患者さんの420の事例の実データを発表。データによると、患者さんの3分の2の最終追跡時の疼痛スコアが、0から10の数値評価スケールで2以下。

  • 特に、植込み型除細動器(ICD)治療が適応される最も一般的な母集団である左室駆出率(LVEF)が35%以下の患者さんにおける、心臓突然死の一次予防のためのEMBLEM™皮下植込み型除細動器(S-ICD)システムに関するUNTOUCHED調査の急性結果を発表4,5。第40回Heart Rhythm Society Scientific Sessionsで発表されたデータでは、S-ICD治療の処置後30日で合併症のない率は95.8%であり、従来のS-ICDおよび経静脈ICD(TV-ICD)の研究でみられたよりも、誘発心室細動の除細動成功率(99.2%)が高かった。

  • 心臓切開手術による外科的弁置換術のリスクが高いと考えられる重度大動脈狭窄症の患者さんに対する、低侵襲経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)技術であるLOTUS Edge™大動脈弁システムを、米国と欧州で限定的に販売開始。

  • 前立腺癌の放射線治療を受けている男性の治療へのアクセスを拡大する、SpaceOAR™ハイドロゲルが、英国の国民保健サービスの承認を受け、Innovation and Technology Paymentプログラムの対象になった。

  • 勃起障害のある男性のための、剛性、耐久性および隠蔽性を最適化するナイチノールコアを含む最初で唯一の陰茎インプラントであるTactra™次世代可鍛性陰茎プロステーシスがFDAの認可を受けた。

  • FDAの承認を受け、腸骨大腿静脈閉塞症治療用のVICI VENOUS STENT™ Systemが米国で発売された。

  • 既存の薬剤含浸、血管塞栓用ビーズによる塞栓治療のマイクロスフィアのポートフォリオをVarian Medical Systems社に、現金前払い9,000万ドルで売却することを発表。BTG社の買収提案の完了が条件。
 
  1. 「実質ベース」は、為替変動の影響を除く売上成長率。

  2. 「既存ビジネス」は、為替変動の影響および最近のネクステラ社(NxThera, Inc.)、クラレット・メディカル社(Claret Medical, Inc.)、オーグメニックス社(Augmenix, Inc.)およびVertiflex社(Vertiflex, Inc.)買収による売上(前年同期売上が存在しない事業の売上)を除く売上成長率。

  3. 「新興国市場」の定義について:各国の経済状況、医療部門の状況、および当社の国際経営力を考慮の上、高い成長性を持つと当社が判断した20カ国を「新興国市場」と定義しています。新興市場国のリストは定期的に見直されています。最近では2019年1月1日に更新されました。過年度の金額を当年度の表示に合わせて変更しています(全体を通して†で表示)。この変更は過年度の新興国市場の売上に重大な影響を及ぼしません。

  4. Friedman, DJ, Parzynski, CS, Varosy, PD, et al., Trends and In-Hospital Outcomes Associated With Adoption of the Subcutaneous Implantable Cardioverter Defibrillator in the United States.JAMA Cardiol, 2016. 1(8): p. 900-911.

  5. Haugaa, KH, Tilz, R, Boveda, S, et al., Implantable cardioverter defibrillator use for primary prevention in ischaemic and non-ischaemic heart disease-indications in the post-DANISH trial era: results of the European Heart Rhythm Association survey.Europace, 2017. 19(4): p. 660-664.
 

第2四半期 純売上高の事業部別・地域別内訳


端数四捨五入による誤差のため、各項目を合算した結果が合計金額と一致しない場合があります。増減率の数字(%)は、端数を丸める前の正味金額同士を比較した結果です。このため、端数を丸めた後の金額同士を比較すると、異なる計算結果(%)になる場合があります。
為替変動の影響を除く売上増減率と大規模買収の影響を除く売上増減率は、米国GAAPに基づかずに算出した数字です。
 

2019年通年および第3四半期の予想

予想される2019年通年の売上は、財務報告ベースでは前年度比およそ7~8%増(前回発表の予想と同様)、既存ビジネスでは前年度比およそ7~8%増(前回発表の予想と同様)に相当します。通年の既存ビジネスの売上高予想では、為替変動の影響およびネクステラ社(NxThera)、クラレット社(Claret)、オーグメニックス社(Augmenix)およびVertiflex社(Vertiflex)買収による売上(前年度売上が存在しない事業の売上)によるおよそ140ベーシスポイントの貢献が除かれています。現在予想されるGAAPベースの利益は、1株当たり0.94~0.98ドルの範囲(前回発表の予想は1.09~1.13ドル)であり、一部の費用(負債)を除いた調整後利益は、1株当たり1.54~1.58ドル(前回発表の予想と同様)の範囲になる見込みです。

予想される2019年第3四半期の売上は、財務報告ベースでは前年同期比およそ8~10%増、既存ビジネスでは前年同期比およそ7.5~9%増になる見込みです。第3半期の既存ビジネスの売上高予想では、為替変動の影響およびクラレット社、オーグメニックス社およびVertiflex社買収による売上(前年度売上が存在しない事業の売上)によるおよそ180ベーシスポイントの貢献が除かれています。GAAPベースの利益は、1株当たり0.23~0.25ドルの範囲になる見込みです。一部の費用(負債)を除いた調整後利益は1株当たり0.37~0.39ドルの範囲になる見込みです。

 

ボストン・サイエンティフィックについて

ボストン・サイエンティフィックは、低侵襲治療(インターベンション)に特化した医療機器メーカーとして、1979年に米国で誕生しました。現在の取扱製品は13,000種以上であり、グローバルで約29,000名の従業員、13ヵ所の製造拠点を擁し、125ヵ国近くのマーケットで確固たる地位を誇る世界大手の医療機器メーカーとして、医療テクノロジーをリードし続けています。
世界第2位の医療機器市場である日本においては、心血管疾患領域をはじめ、不整脈・心不全疾患領域、末梢血管疾患、消化器疾患、泌尿器疾患、婦人科疾患領域、疼痛管理・パーキンソン病の治療領域で、患者さんの人生を実り多いものにすることに全力で取り組み、日本の医療に意義のあるイノベーションを起こしていきます。
企業サイト:https://www.bostonscientific.jp
 

将来予測に関する記述についての注意事項

本プレスリリースには、証券法(1933 年制定)第 27A 条および証券取引法(1934 年制定)第 21E 条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」「目指す」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や成績の保証を意図するものではありません。将来予測の記述には、将来の純売上高、GAAPベース、実質ベースおよび既存ビジネスの売上成長率、2018年第1四半期および通年のGAAP ベースおよび調整後の利益、財務成績、当社の事業計画、売上・利益の成長に対する当社の位置付けに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みや予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらのリスクや不確実要素は、当社の事業戦略の実施能力に実際に影響している場合や、将来的に影響を及ぼす可能性があり、その結果、本プレスリリースに記述した予想と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。本プレスリリースをご覧になる際には、将来予測に関する記述を過信されませんようご注意ください。
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