2019-5-20

ボストン・サイエンティフィック、2019年第1四半期決算発表

(このプレスリリースは、2019年4月24日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。)

ボストン・サイエンティフィック(本社:マサチューセッツ州マールボロ、NY証券取引所略号:BSX)は2019年4月24日、2019年3月31日締め第1四半期の売上高が24億9,300万ドルになったことを発表しました。売上は前年同期比、財務報告ベースで4.8%、為替変動の影響を除く実質ベース1で7.8%、既存ビジネス2で6.3%上昇しました。当四半期の利益はGAAPベースで4億2,400万ドル(前年同期は2億9,800万ドル)、1株当たり利益(EPS)は0.30ドル(前年同期は0.21ドル)を計上しました。1株当たり調整後利益は前年同期の0.33ドルから0.35ドルに上昇しました。

ボストン・サイエンティフィック社長兼CEOのマイク・マホーニーは次のように述べています。「グローバルチームと差別化された製品ポートフォリオにより、予想に比べ、収益がやや軟調であったにもかかわらず、第1四半期も好調な売上と利益成長を果たすことができました。強力なパイプラインとカテゴリー・リーダーシップ戦略により、当社は、トップ・レベルの2019年の展望と、今後数年間にわたって世界中の患者さんの治療成績の向上を改善できるものと確信しています」。

第1四半期業績と主な取り組み

  • 第1四半期の売上高は24億9,300万ドルを達成。財務報告ベースで前年同期比4.8%増(当社発表の予想レンジは6~7%)。実質ベースで7.8%増、既存ビジネスで6.3%増(当社発表の予想レンジは7~8%)。

  • GAAPベースの1株当たり利益は、当社予想の0.32~0.33ドルに対し、0.30ドル。調整後1株当たり利益は、当社予想の0.35~0.36ドルに対し、0.35ドル。

  • 第1四半期は全事業部で前年同期比売上増を達成。事業部別内訳は以下のとおり。
    • メドサージ:財務報告ベース7.7%増、実質ベース10.4%増、既存ビジネス6.7%増
    • リズム&ニューロ:財務報告ベース2.8%増、実質ベースおよび既存ビジネス5.6%増
    • カーディオバスキュラー:財務報告ベース4.2%増、実質ベース7.8%増、既存ビジネス6.8%増
       
  • 地域別の売上高の前年同期比の増減の内訳は以下のとおり。
    • 米国:財務報告ベースおよび実質ベース7.1%増
    • EMEA(欧州、中東およびアフリカ):財務報告ベース0.3%減、実質ベース7.9%増
    • APAC(アジア太平洋):財務報告ベース5.3%増、実質ベース10.1%増
    • 新興国市場3:財務報告ベース13.3%増、実質ベース22.0%増
       
  • 開胸による外科的弁置換術のリスクが高いと考えられる重篤な大動脈弁狭窄症の患者さんに対する低侵襲の経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)テクノロジーであるLOTUS Edge™大動脈弁システムを欧州で限定的に販売開始。

  • VIRTUS試験では、VICI静脈ステント™システムの12カ月後の一次開存率が84.0%であり、また術後30日において主要な有害事象を98.5%の患者さんが発現しない結果となった。両数値は腸骨および大腿静脈閉塞を治療した患者さんにおける事前に定めた有効性と安全性の達成目標を上回った。

  • AngioJet™ ZelanteDVT™血栓除去カテーテルを用いた血栓除去が、腸骨大腿深部静脈血栓症の患者さんにおける血栓後症候群の2年発現率を有意に低下させるかどうかを評価する世界的なCLEAR-DVT試験の登録を開始。

  • AF-FICIENTⅠ試験において、心房細動の患者さんの治療における、肺静脈(PV)を隔離するLUMINIZE™高周波バルーンカテーテルの安全性および有効性に関するデータが肯定的であったことを発表。

  • WATCHMAN™左心耳閉鎖システムが厚生労働省より薬事承認を取得。WATCHMAN FLX™ LAAC次世代デバイスがCEマークを取得し、欧州で限定的に販売開始。両デバイスは非弁膜症性心房細動による脳卒中リスクを低下させることを目的として開発された。

  • 前立腺がんの放射線療法後に経験することが多い、消耗性の副作用を軽減させるために用いられる療法であるSpaceOAR™ハイドロゲルが米国最大の民間保険会社であるユナイテッドヘルス社の保険対象に。

  • 切除前の、ポリープ、腺腫、早期癌および消化管粘膜病変を摘出する管腔内視鏡手術に使用される、粘膜下リフティング剤ORISE™を世界的に発売開始。

  • 胆膵管系の操作性を向上させる低プロファイルのガイドワイヤで、胆管分野をけん引するJagwire™ Revolution High Performance Guidewireを発売。

  • 脊髄刺激療法(SCS)のSpectra WaveWriter™を欧州で全面的に販売開始。

  • 総額43億ドル元本部分の優先債の公募を完了(一部はBTG社の買収資金として使用)。2019年2月末にBTG社は、同年半ばに完了予定の買収提案に必要な株主の承認を得られたことを発表。

  • 米国食品医薬品局(FDA)からの骨盤臓器脱の経腟修復手術に使用する外科用メッシュの製造業者に対する米国での同製品の販売停止命令を受け、当該手術に使用される外科用メッシュ製品の世界的な販売と出荷を停止。この影響で、2019年通年の売上高が世界的に約3,000万ドル減少すると予想され、第1四半期の約500万ドルの返品調整引当金計上が含まれる。 また、第1四半期の純利益は約1,800万ドル減額となった。 第1四半期に調整後純利益は1,100万ドルのマイナスの影響を受けた。

  • 以下の日程で、投資家向けイベントを開催、ネット配信することを発表。同イベントでは、経営陣のプレゼンテーションと質疑応答を予定。
    • 2019年5月9日東部標準時午後12時00分~13時00分。サンフランシスコで開催される第40回Heart Rhythm Society Scientific Sessionsへの参加に関連して、心調律管理およびエレクトロフィジオロジー製品のポートフォリオを主に発表予定。
    • 2019年5月20日東部標準時午前10時30分~11時30分。サンディエゴで開催される2019年米国消化器病週間への参加に関連して、内視鏡の製品ポートフォリオを主に発表予定。
    • 2019年6月26日東部標準時午前7時30分~午後13時00分。投資家向け事業説明会をニューヨークで開催。
 
  1. 「実質ベース」は、為替変動の影響を除く売上成長率。

  2. 「既存ビジネス」は、為替変動の影響および最近のネクステラ社(NxThera, Inc.)、クラレット・メディカル社(Claret Medical, Inc.)およびオーグメニックス社(Augmenix, Inc.)買収による売上(前年同期売上が存在しない事業の売上)を除く売上成長率。

  3. 「新興国市場」の定義について:各国の経済状況、医療部門の状況、および当社の国際経営力を考慮の上、高い成長性を持つと当社が判断した国々を「新興国市場」と定義しています。新興市場国のリストは定期的に見直されています。最近では2019年1月1日に更新されました。過年度の金額を当年度の表示に合わせて変更しています(全体を通して†で表示)。
 

第1四半期 純売上高の事業部別・地域別内訳


 

端数四捨五入による誤差のため、各項目を合算した結果が合計金額と一致しない場合があります。増減率の数字(%)は、端数を丸める前の正味金額同士を比較した結果です。このため、端数を丸めた後の金額同士を比較すると、異なる計算結果(%)になる場合があります。
為替変動の影響を除く売上増減率と大規模買収の影響を除く売上増減率は、米国GAAPに基づかずに算出した数字です。
 

2019年通年および第2四半期の予想

現在予想される2019年通年の売上は、財務報告ベースでは前年度比およそ7~8%増(前回発表の予想は7~9%)、既存ビジネスでは前年度比およそ7~8%増(前回発表の予想は7~8.5%)に相当します。通年の既存ビジネスの売上高予想では、為替変動の影響およびネクステラ社(NxThera)、クラレット社(Claret)、オーグメニックス社(Augmenix)買収による売上(前年度売上が存在しない事業の売上)によるおよそ110ベーシスポイントの貢献が除かれています。現在予想されるGAAPベースの利益は、1株当たり1.09~1.13ドルの範囲(前回発表の予想は1.13~1.18ドル)であり、一部の費用(負債)を除いた調整後利益は、1株当たり1.54~1.58ドル(前回発表の予想は1.53~1.58ドル)の範囲になる見込みです。

予想される2019年第2四半期の売上は、財務報告ベースでは前年同期比およそ5~7%増、既存ビジネスでは前年同期比およそ6~7%増になる見込みです。第2四半期の既存ビジネスの売上高予想では、為替変動の影響およびネクステラ社、クラレット社、オーグメニックス社買収による売上(前年度売上が存在しない事業の売上)によるおよそ140ベーシスポイントの貢献が除かれています。GAAPベースの利益は、1株当たり0.23~0.25ドルの範囲になる見込みです。一部の費用(負債)を除いた調整後利益は1株当たり0.37~0.39ドルの範囲になる見込みです。

 

ボストン・サイエンティフィックについて

ボストン・サイエンティフィックは、低侵襲治療(インターベンション)に特化した医療機器メーカーとして、1979年に米国で誕生しました。現在の取扱製品は13,000種以上であり、グローバルで約29,000名の従業員、13ヵ所の製造拠点を擁し、125ヵ国近くのマーケットで確固たる地位を誇る世界大手の医療機器メーカーとして、医療テクノロジーをリードし続けています。
世界第2位の医療機器市場である日本においては、心血管疾患領域をはじめ、不整脈・心不全疾患領域、末梢血管疾患、消化器疾患、泌尿器疾患、婦人科疾患領域、疼痛管理・パーキンソン病の治療領域で、患者さんの人生を実り多いものにすることに全力で取り組み、日本の医療に意義のあるイノベーションを起こしていきます。
企業サイト:https://www.bostonscientific.jp
 

将来予測に関する記述についての注意事項

本プレスリリースには、証券法(1933 年制定)第 27A 条および証券取引法(1934 年制定)第 21E 条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」「目指す」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や成績の保証を意図するものではありません。将来予測の記述には、将来の純売上高、GAAPベース、実質ベースおよび既存ビジネスの売上成長率、2018年第1四半期および通年のGAAP ベースおよび調整後の利益、財務成績、当社の事業計画、売上・利益の成長に対する当社の位置付けに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みや予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらのリスクや不確実要素は、当社の事業戦略の実施能力に実際に影響している場合や、将来的に影響を及ぼす可能性があり、その結果、本プレスリリースに記述した予想と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。本プレスリリースをご覧になる際には、将来予測に関する記述を過信されませんようご注意ください。
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