2013-10-31

Lotus™大動脈弁システムがREPRISE II試験において主要評価エンドポイントを達成

(このプレスリリースは、2013年10月31日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2013年10月31日時点で日本において未承認品です。) 

2013年トランスカテーテル心臓血管治療学会(TCT)において最新データを発表。120名のすべての患者さんにおいて30日目に重篤な弁周囲の逆流を生じることなく大動脈弁の留置に成功したことを実証

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2013年10月31日)、サンフランシスコで開催されたトランスカテーテル心臓血管治療学会(TCT)で、LotusTM 大動脈弁システムが、外科的弁置換術のリスクが高いと考えられる重篤な大動脈弁疾患の症状を呈する患者さんの治療において、主要評価エンドポイントを達成したという新たなデータを発表しました。

REPRISE II試験の治験責任医師であり、モナシュ医療センター(オーストラリア、メルボルン市)の心臓病科部長であるイアン・メレディス教授が最初の報告として発表したデータでは、Lotus大動脈弁システムが120名のすべての患者さんにおいて大動脈弁の留置に成功し、30日目に重篤な弁周囲の逆流(血液の漏出)を生じることなく主要評価エンドポイントを達成したことを実証しました。

Lotus大動脈弁システムは総合的な操作を行うために設計された、従来製品とは異なる特性を備えた第二世代経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)用装置です。この装置は、弁の留置前に留置位置を調整したり回収したりすることができ、死亡予測因子である弁周囲の大動脈弁逆流を最小限に抑えるよう設計されたAdaptive SealTM 機能を備えています1, 2, 3

「REPRISE II試験の結果は引き続き、Lotus大動脈弁システムの有効性、とりわけ弁を最初に正しい位置に留置できる一方で、必要があれば回収できるという優れた機能を有していることを実証しています」とメレディス医師は述べています。また「120名すべての患者さんにおいて、Lotus大動脈弁システムを正しい位置に留置および位置決めすることに成功し、認められた大動脈弁逆流はごくわずかであり、さらにこの疾病の患者集団において30日目の全死因死亡率および重篤な脳卒中の発生率が低値であったことを報告しました。これはLotus大動脈弁システムが提供する技術の進歩を証明するものです」とも述べています。

REPRISE IIは継続中の前向き単群試験であり、オーストラリア、フランス、ドイツおよび英国の14施設において120名の患者さんの症例登録を行いました。REPRISE IIはオーストラリアおよび欧州の20施設において130名の患者さんを追加登録しています。

重要所見は以下の通りです。

  • 主要デバイス評価項目は、独立したコアラボによって評価され、30日目における大動脈弁の平均圧較差は11.5±5.2 mmHgであり、これは達成目標の18 mmHgに比べ有意に低値(P<0.001)と、主要評価エンドポイントが達成されました。
  • 主要安全性エンドポイントである30日目の全死因死亡率は4.2%でした。
  • 独立したコアラボで評価される30日目の弁周囲の大動脈弁逆流は、1症例で中等度の逆流(1.0%)を示しましたものの、重篤な逆流は認められませんでした。30日目に、5.2%の患者さんでは逆流の形跡が認められ、78.4%の患者さんでは逆流は認められませんでした。
  • 被験機器であるLotus大動脈弁システム以外の弁の留置、心肺バイパス術の計画外の使用、弁塞栓、バルブ・イン・バルブまたは弁異所性置換術の事例はありませんでした。
  • 120名の患者さんにおいて、30日目に重篤な障害をもたらす脳卒中の発生率は1.7%でした。

オーストラリアで実施された重度の大動脈弁狭窄症の症状を呈する患者さんを対象とした前向き単群フィジビリティ試験、REPRISE Iの1年間の結果は、5月に開催されたEuroPCRでメレディス教授により発表され、公表に先んじてEuroIntervention誌によりオンライン版で発表されました。データは、Lotus大動脈弁の安全性および性能が1年間維持されること、Valve Academic Research Consortium (VARC)によって定義される新しい主要な心血管イベントがなかったこと、そしてどの患者さんにおいても中等度または重度の弁周囲の大動脈弁逆流が認められなかったことを実証しました。

「REPRISE臨床試験プログラム、および特にREPRISE II試験の新しい結果は、Lotus大動脈弁システムの有望な独自テクノロジーを強調しています」と、ボストン・サイエンティフィック社のグローバル最高医療責任者であるキース・ドーキンス医学博士は述べています。また「これらの特性は手技を予測可能なものにし、臨床転帰の改善につながる可能性があります。そして、外科的弁置換術のリスクが高いと考えられる重度の大動脈弁疾患の患者さんに対し、Lotus大動脈弁が新たなTAVRの選択肢を提供します」とも述べています。

Lotus大動脈弁システムについて

Lotus大動脈弁システムは従来製品とは異なる特性を備えた第二世代TAVR テクノロジーであり、ステントに取り付けられた組織生体弁と、弁を送達し経皮的に留置するために使用されるカテーテル・デリバリーシステムで構成されています。このロー・プロファイルのデリバリーシステムとイントロデューサ・シースは、早期の弁膜機能に関わる予測可能で正確な弁の位置決めができるよう、また人工弁の留置前であればいつでも、両方向から組織に傷をつけないよう位置を変えて再留置したり弁を回収したりすることができるように設計されています。このシステムにはまた、死亡予測因子である弁周囲の逆流発生を最小限に抑制する独自のAdaptive Seal™機能が備わっています。Lotus大動脈弁システムはCEマーク認証を取得しており、欧州およびCEマーク導入国において市販されています。米国においては、Lotus大動脈弁システムは臨床試験用医療機器の扱いで、市販はされていません。

大動脈弁疾患について

大動脈弁疾患は、心臓の血流をコントロールする4つの弁のうちの一つである大動脈弁に機能障害が起きる病気です。大動脈弁狭窄症は大動脈弁の肥大化や硬化が生じる病気で、大動脈弁の開口部が異常に狭くなり、血流が減少する可能性があります。大動脈狭窄症は65歳を超えた人のうちおよそ3%が、75歳を超えると5%の人が発症する一般的な疾患です。大動脈狭窄症は、ひとたび症状が発現すると、2年目の平均生存率が50%、5年目の生存率が20%の疾患です。

1.Kodali SK, et. al. Two-Year Outcomes after Transcatheter or Surgical Aortic-Valve Replacement. NEJM 2012;366:1685, https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1200384 (Accessed: April 25, 2013)

2.Tamburino C, et. al. Valvular Heart Disease. Circ 2011;123:299, https://circ.ahajournals.org/content/123/3/299.full (Accessed: April 25, 2013)

3.Abdel-Wahab M et. al. Aortic regurgitation after transcatheter aortic valve implantation: incidence and early outcome. Results from the German transcatheter aortic valve implantation registry. Heart 2011;97:899 , https://circ.ahajournals.org/content/123/3/299.full  (Accessed: April 25, 2013)

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<ボストン・サイエンティフィック社について>

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