2012-06-08

キャメロン・ヘルス社の買収を完了

(このプレスリリースは、2012年6月8日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。S-ICDシステムは、2012年6月8日時点で日本において未承認品です。)

突発性心停止のリスクにさらされている患者さんに新しい救命治療を提供する世界初で唯一市販されている皮下植込み型ICDテクノロジーを取得

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2012年6月8日)、カリフォルニア州サンクレメンテに本拠を置くキャメロン・ヘルス社の買収を完了したと発表しました。この買収の結果、ボストン・サイエンティフィック社は、世界初で唯一市販されている皮下植込み型除細動器であるS-ICD®システムを製品ポートフォリオに加えることになります。今回の買収は、開発および製品化へのボストン・サイエンティフィック社の画期的な取り組みの一環として、同社がキャメロン・ヘルス社への投資を継続的に行った10年近くにおよぶ両社の関係の最終到達点です。キャメロン・ヘルス社によって開発されたこのS-ICDシステムでは、リードとジェネレータの両方が皮下に植え込まれます。このため、機器が心臓および血管系に触れることがなく、「リード」と呼ばれる細い絶縁導線を、静脈系を介して心臓内に留置する必要がある従来の経静脈ICDとは別の新たな選択肢を患者さんに提供することができます。

「キャメロン・ヘルス社の買収を完了し、CRM領域におけるイノベーションを導入することへのボストン・サイエンティフィック社の取り組みをさらに進めることができたことを嬉しく思っています」と、ボストン・サイエンティフィック社CEOのハンク・クッシュマンは述べています。また「ボストン・サイエンティフィック社は今、医療機器業界で最薄・最長寿命の経静脈ICDおよび世界初で唯一市販されている皮下植込み型ICDという2つの治療選択肢を医師および患者さんに提供します」とも述べています。

「私たちは、キャメロン・ヘルス社の画期的テクノロジーとボストン・サイエンティフィック社のすでに強力な不整脈管理製品ポートフォリオおよび市場化能力の組み合わせにより、S-ICDシステムの大きな可能性の扉が開かれると信じています」と、キャメロン・ヘルス社の元CEOであり、今後はボストン・サイエンティフィック社のS-ICDシステムチームを率いるケビン・ハイクスは語っています。また「同時に、次世代の皮下植込み型ICDテクノロジーにより、今後、ますます多くの患者さんがICDによる治療を受ける可能性が期待できることも非常に嬉しく思います」とも語っています。

最近ボストンで開催された第33回米国不整脈学会年次学術集会において、キャメロン・ヘルス社は、国際的レジストリ試験である「Evaluation oF FactORs ImpacTing CLinical Outcome and Cost EffectiveneSS(EFFORTLESS)皮下植え込み型除細動器レジストリ」の初期の結果を発表しました。230名の患者さんを対象としたこの試験結果から、S-ICDシステムはリアルワールドの条件下で適切に機能し、継続的に良好な結果を生み出していることが実証されました。キャメロン・ヘルス社はまた、この会議において、S-ICDシステムが330人の患者さんを対象としたIDE臨床試験で規定された安全性および有効性の主要エンドポイントを満たしたと発表しました。IDE試験における患者さんの母集団は、経静脈ICDを装着しているリアルワールドの患者さん集団を非常によく反映しているため、S-ICDシステムが一次および二次予防のいずれにおいても、広範囲の患者さんにとって重要な新しい治療選択肢であることが実証されました。さらに、2012年4月に、米国食品医薬品局(FDA)の循環器系医療機器諮問委員会がS-ICDシステムの承認を勧告しました。FDA承認の取得は、2013年前半に見込まれています。S-ICDシステムは、2009年にCEマークを取得し、欧州の多くの国およびニュージーランドにおいて販売されています。今日まで、世界中で1,300個以上の機器が患者さんに植え込まれています。

承認国においてS-ICDシステムは、突発性の致死的な心室性頻脈性不整脈治療において医師がその患者さんに最良の治療を行う上で、個々の患者さんのニーズを満たす更なる治療オプションという新カテゴリーを確立しました。このシステムは従来の経静脈ICDと同等の除細動治療を提供しながら、患者さんの静脈は保全されるため、多くの患者さんにとって利点となります。 

買収取引の詳細

今回の買収取引は、2012年3月8日のボストン・サイエンティフィック社によるキャメロン・ヘルス社の買収選択権の行使に従って行われたものです。この契約条件に基づき、ボストン・サイエンティフィック社は契約締結時に1億5000万ドルを支払いました。ボストン・サイエンティフィック社はさらに、S-ICDシステムのFDA承認時に1億5000万ドルの追加支払、およびFDA承認後の6年間における収益に基づく特定の達成に応じて10億500万ドルを上限とする追加支払いを行ないます。ボストン・サイエンティフィック社では、この買収により、2012年に調整ベースで1株当たり約0.01ドル希薄化し、また2013年には収益分岐点で推移し、また買収契約締結後に決定する買収関連の純損失および償却により両年におけるGAAPベースではさらに希薄化すると予測しています。

S-ICD®システムは米国において臨床試験用医療機器の扱いであり、適用法により研究目的の使用に限定され、米国内販売は認められておりません。 

キャメロン・ヘルス社について

今回の買収以前は、キャメロン・ヘルス社はカリフォルニア州サンクレメンテに本拠を置く株式非公開企業でした。キャメロン・ヘルス社は2001年に創設され、世界初で唯一市販されている皮下植込み型除細動器であるS-ICDシステムを開発しました。詳しくは、ウェブサイトwww.bostonscientific.com/cameronhealth をご覧ください。

S-ICDシステムのビデオ画像はこちらのボストン・サイエンティフィック社イメージギャラリーからご覧になることができます:
https://bostonscientific.mediaroom.com/image-gallery

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、市場成績と国際事業戦略、薬事承認、S-ICDシステムと潜在的次世代テクノロジーの重要性、製品開発計画、製品性能・効果、競争入札、予想される株式の増加・希薄化、契約終了時期、予備調査、財務成績および買収戦略などに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの要因は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に他の要因が加わって実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠することを避けるよう注意してください。

このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

非GAAPに基づく財務情報の使用について

GAAPベースで提示される連結財務諸表を補完するため、当社では調整後一株当たり利益を含めたいくつかの非GAAPベースの財務情報を開示しています。調整後一株当たり利益は、営業権および無形資産減損損失、買収・事業部の売却・訴訟および組織再編成に関わる損失および債権、特定の分離課税項目および償却費用を除外した調整値です。調整後一株当たり利益を含む非GAAPに基づく財務措置は、米国のGAAP(generally accepted accounting principles、一般に認められた会計原則)に準拠するものではありません。調整後一株当たり利益に最も直接的に対応するGAAP財務情報は、GAAPベースの一株当たり利益です。GAAPベースの一株当たり利益および調整後一株当たり利益に対する当社が見積もる今回の買収の影響に発生する差は、取得した無形資産の償却費用および偶発的対価費用および買収に関連する評価額調整を含めた買収関連の総費用に関わるものです。当社では、調整後一株当たり利益を算出する目的でこれらの費用を除外しています。

当社経営陣は、対前期比業績を評価し、当社の事業に内在する傾向を分析し、競合他社との関係における当社の業績を評価し、またすべての資源割り当てにおいて使用される事業目標および予測を設定するために、他の補完的非GAAP財務情報とともに調整後一株当たり利益を使用しています。調整後一株当たり利益を含めた非GAAP財務情報は、単独で、あるいはGAAPによる同様の情報の代替として理解されるべきものではありません。GAAP財務情報とともに、当社の経営陣が財務および事業運営上の意思決定を行う際に使用する非GAAP財務情報を提示することにより、投資家に対してより透明性の高い情報を提供し、当社の業績を経営陣の「視点を通じて」見てもらうことができると当社は考えています。またさらに、この情報を提供することにより、投資家が当社の業績をより良く理解し、経営陣がその業績を評価測定する際に使用する手法を評価できるものと当社は確信しています。

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<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィック社(米国マサチューセッツ州)は、最先端メディカルデバイス(医療機器)の開発・製造・販売を行うグローバル企業です。インターベンション(身体をメスで大きく切らない治療)の分野では世界最大手。
https://www.bostonscientific.com

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