2020-6-4

ボストン・サイエンティフィック、2020年第1四半期決算発表

ボストン・サイエンティフィック(本社:マサチューセッツ州マールボロ、NY証券取引所略号:BSX)は2020年4月29日、2020年3月31日締め第1四半期売上高が25億4,300万ドルになったことを発表しました。売上は前年同期比、財務報告ベースで2.0%、実質ベース1で3.2%の増収、既存ビジネス2では2.9%の減収となりました。当四半期の利益はGAAPベースで1,100万ドル(前年同期は4億2,400万ドル)、1株当たり利益(EPS)は0.01ドル(前年同期は0.30ドル)を計上しました。1株当たり調整後利益は前年同期の0.35ドルから0.28ドルに減少しました。

ボストン・サイエンティフィック会長兼CEOのマイク・マホーニーは次のように述べています。「世界的なパンデミックの中、当社は重要な医療品と治療を必要とする人々、特に緊急性の高い患者さんに一刻も早く提供することを事業の基盤としています。当社は計画に短期的な変更を加えて調整しつつ、顧客にサービスを提供し高い業績をもたらすための長期戦略の強化に取り組んでいます。価値の高い革新的な製品を市場に提供できると確信しています。また、これらの課題を乗り越えようと意欲的に取り組む当社チームのウィニング・スピリットに感謝しています。」

 

第1四半期業績と主な取り組み

  • GAAP ベースの1株当たり利益は0.01 ドル。1 株当たり調整後利益は0.28 ドルを達成。2020 年2 月5 日に発表していた第1 四半期の売上高およびEPS 予想を3 月30 日に撤回。

  • 財務報告セグメント別4 売上高前年同期比の増減内訳は下記のとおり。
    • メドサージ:財務報告ベース1.1%増、実質ベースおよび既存ビジネス2.1%増
    • リズム&ニューロ:財務報告ベース7.2%減、実質ベース6.2%減、既存ビジネス8.6%減
    • カーディオバスキュラー:財務報告ベース5.5%増、実質ベース7.0%増、既存ビジネス2.5%減

  • 地域別5 前年同期比の増減内訳は下記のとおり。
    • 米国:財務報告ベースおよび実質ベース3.5%増
    • EMEA(欧州、中東およびアフリカ):財務報告ベース1.6%減、実質ベース1.3%増
    • APAC(アジア太平洋):財務報告ベース6.4%減、実質ベース4.8%減
    • 新興国市場3:財務報告ベース10.1%減、実質ベース5.4%減

  • 従来のACURATE neo大動脈弁プラットフォーム臨床成績に基づく、重症大動脈弁狭窄症治療のための次世代経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)技術であるACURATE neo2™大動脈弁システムがCEマーク承認を取得した。

  • カーディアックアブレーションの処置において、カテーテル先端周辺の局所インピーダンスの変化を通じて高周波(RF)エネルギーの効果がモニター可能な唯一のツール、DIRECTSENSE™ RFテクノロジーが、米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けた。

  • 膵胆管手術および経皮的処置時の診断および治療用途で使用される、新型単回使用(シングルユース)の手術用内視鏡であるSpyGlass™ディスカバー・デジタル・カテーテルが、CEマーク承認を取得した。医師はSpyGlassディスカバーを用いて膵胆管システムにアクセスすることができ、胆管結石の患者さんの治療における一段階法が可能となる。

  • VENOUS WALLSTENT™自己拡張型ステントがFDAから適応拡大の承認を受けた。現在、同ステントを腸骨大腿静脈閉塞性疾患に苦しむ患者さんの治療に使用可能。腸骨大腿深部静脈血栓症(DVT)が、全ての下肢DVT事例の約4分の1を占めている6

  • WATCHMAN™左心耳閉鎖システムの3年間の良好なデータ(National Cardiovascular Data Registry(NCDR)左心耳閉鎖術(LAAO)レジストリーのこれまでで最大の患者数3万8,000人のリアルワールドデータ解析)が、アメリカ心臓病学会/世界心臓病学会のバーチャル会議で発表され、同システムが非弁膜症性心房細動の患者さんの幅広い集団に対して安全かつ有効であることが引き続き示された。

  • Rezûm™経尿道的水蒸気治療が前立腺肥大症(BPH)の男性に有効な長期治療であり、性機能が維持されつつ、下部尿路症状の持続的な改善およびクオリティ・オブ・ライフがもたらされることを示す5年間の良好な臨床データがThe Journal of Urologyにおいて発表された。5年間の臨床試験を通じて、外科再治療を必要とした患者さんはわずか4.4%で、治療の耐久性を示している。

  • 当社のリボルビング・クレジット契約に基づき、借り換えのために新たに12億5,000万ドルの長期借入契約を締結することで手元流動性を約26億ドルまで高めた。また、既存融資枠の財務制限条項を変更することで財務的な柔軟性を強化した。

  • 製造・物流のグローバルなカーボンニュートラル目標を2030年までに達成するために当社が講じる新たな対策の中心となる仮想電力購入契約(VPPA)を締結した。同契約の締結により、全社の二酸化炭素排出量の45%を占める米国事業の電力負荷に対応する。

  • 新型コロナウイルスの世界的な影響に対応する取り組みに着手した。これには、FDAが緊急時使用を承認した緊急用人工蘇生器のミネソタ大学等との共同開発、再利用可能な個人向け呼吸マスク、および現場の医療従事者向けのフェイスシールドの製造が含まれる。

  • Symphion™組織除去システム、Resectr™組織切除機器、Genesys HTA™システムで構成される子宮内組織関連のフランチャイズ企業をMinerva Surgical社に売却する契約を正式に締結した。売却は、通例の完了条件に基づき、数日で完了する予定。
 
  1. 「実質ベース」は、為替変動の影響を除く売上成長率。
  2. 「既存ビジネス」は、為替変動、ならびに最近のVertiflex社(Vertiflex, Inc.)およびBTG社(BTG plc.)買収による売上(前年同期売上が存在しない事業の売上)の影響を除く売上成長率。また、「既存ビジネス」は、BTG社買収に伴い義務付けられた独占禁止法のクリアランスに関連した取引締結である、グローバルな塞栓ミクロスフェアのポートフォリオの売却に係る影響を除く売上成長率。
  3. 「新興国市場」の定義について:各国の経済状況、医療部門の状況、および当社の国際経営力を考慮の上、高い成長性を持つと当社が判断した20カ国を「新興国市場」と定義しています。
  4. 従来、当社の財務報告のセグメントは、メディカルサージカル(メドサージ)、リズム&ニューロ、カーディオバスキュラーの3つで構成されており、医療機器(メディカルデバイス)の販売により売上を計上する営業セグメントの合計を表しています。2019年8月19日のBTG社買収により、インターベンション医療事業を取得しました。ペリフェラルインターベンション営業セグメントの売上高には、同事業の買収日からの売上高が含まれています。
  5. 2019年8月19日のBTG社買収により、スペシャリティ医薬品事業(スペシャリティファーマスーティカル)を取得しました。買収後、現在、スペシャリティファーマスーティカルは、メディカルデバイス財務報告セグメントとともに、単独の営業セグメントとして表示されています。スペシャリティファーマスーティカルの純売上高の大部分を米国の売上高が占めています。最高業務意思決定者(CODM)は、グローバルに管理されているスペシャリティファーマスーティカル営業セグメントの財務情報を、全世界レベルで、地域別の業績に区分することなく検証しています。そのため、スペシャリティファーマスーティカルの純売上高は全世界ベースで表示されており、メディカルデバイス財務報告セグメントの地域別純売上高にスペシャリティファーマスーティカルの売上高は含まれていません。
  6. Foley、T. R., Waldo、S. W., & Armstrong, E. J.(2015年11月24日)腸骨大腿深部静脈血栓症https://www.acc.org/latest-in-cardiology/articles/2015/11/23/13/39/iliofemoral-deep-vein-thrombosisから引用
 

第1四半期 純売上高の事業部別・地域別内訳

 
端数四捨五入による誤差のため、各項目を合算した結果が合計金額と一致しない場合があります。増減率の数字(%)は、端数を丸める前の正味金額同士を比較した結果です。このため、端数を丸めた後の金額同士を比較すると、異なる計算結果(%)になる場合があります。
為替変動の影響を除く売上増減率と大規模買収/売却の影響を除く売上増減率は、米国GAAPに基づかずに算出した数字です。GAAP(一般会計原則)
 

2020年第2四半期から第4四半期の予想

当社は2020年3月30日に、2020年2月5日に発表していた2020年通期の売上高およびEPS予想を撤回しました。新型コロナウイルスのパンデミックの範囲と期間、および世界的な景気回復と経済の正常化の時期が不透明なことから、当社は2020年第2四半期から第4四半期の営業実績および財務実績に対する新型コロナウイルスの全般的影響を予想することができませんでした。
 

電話会議のご案内

ボストン・サイエンティフィック社の役員は、本日午前8時00分(東部標準時)からこれらの業績に関してアナリストとの電話会議を開催します。当社ウェブサイトwww.bostonscientific.comで電話会議の模様を関係者に配信します。アクセス方法の詳細については上記ウェブサイトでご確認ください。この電話会議の様子は当社のウェブサイトにて約1年間配信する予定です。
 

ボストン・サイエンティフィックについて

ボストン・サイエンティフィックは、低侵襲治療(インターベンション)に特化した医療機器メーカーとして、1979年に米国で誕生しました。現在の取扱製品は13,000種以上であり、グローバルで約29,000名の従業員、13ヵ所の製造拠点を擁し、125ヵ国近くのマーケットで確固たる地位を誇る世界最大級の医療機器メーカーとして、医療テクノロジーをリードし続けています。

世界第2位の医療機器市場である日本においては、心血管疾患領域をはじめ、不整脈・心不全疾患領域、末梢血管疾患、消化器疾患、泌尿器疾患、婦人科疾患領域、疼痛管理・パーキンソン病の治療領域で、患者さんの人生を実り多いものにすることに全力で取り組み、日本の医療に意義のあるイノベーションを起こしていきます。

 

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933 年制定)第 27A 条および証券取引法(1934 年制定)第 21E 条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、買収、本取引の経済的および事業上の影響力、製品の発売、製品の性能およびその影響力などに関する記述も含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらのリスクや不確実な要素は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠しないよう注意してください。

このような相違をもたらす可能性のあるリスクや不確実要素の例として、将来の経済、競争、医療費償還および法規制の条件、新製品導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、当社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。新たなリスクや不確実要素は予測が困難であり、これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、その多くは当社の制御の及ばないものです。当社の将来的な経営に影響する可能性のあるこれらの要因およびその他の重大なリスクおよび不確実要素の一覧およびその詳細説明につきましては、米国証券取引委員会に提出した最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」をご参照ください。なお、この内容は、提出済みもしくは今後提出する10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新される場合があります。本プレスリリース発行後に当社の予測に変化が生じた場合、または予測の根拠となった事象、条件、状況に変化が生じた場合、または将来予測と実際の結果に相違をもたらす原因となる変化が生じた場合においても、当社は将来予測に関する記述内容を公開の場で更新または改訂する予定はなく、その義務を一切否認します。本注意事項は本プレスリリースに記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

注:本プレスリリースにおける百万単位の報告金額は、千円単位の金額に基づきコンピューターで計算されています。結果として、百万単位の報告数字の合計が、四捨五入のために百万単位の報告総額と同じにならない場合があります。表の行および列の数字の合計は、四捨五入された数字を使用しているために総額と合わない場合があります。表示されたパーセンテージは、ドル単位の実際の数字から計算されています。

 

非GAAPによる財務情報の使用

当社の非GAAP財務指標とこれに対応するGAAPベース指標との照合および当社のこれらの非GAAP財務指標の使用に関する説明は、本ニュースリリースに添付の別紙に記載されています。
 

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メディア・リレーションズ
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