2014-07-28

VERCISE™脳深部刺激(DBS)装置を評価したVANTAGE臨床試験の1年間の結果を発表

(このプレスリリースは、2014年6月11日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2014年6月11日時点で日本において未承認品です。)

第18回国際パーキンソン病・運動障害疾患学会年次集会でデータが発表され、 パーキンソン病患者の運動機能における極めて有意な改善を実証

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2014年6月11日)、パーキンソン病の治療に用いられるVercise™脳深部刺激(DBS)装置が、極めて有意かつ継続的な運動能力スコアの向上を実証したことが、最近の1年間のデータにより明らかになったと発表しました。

VANTAGE臨床試験は、Vercise DBSシステムを評価する多施設共同プロスペクティブ試験であり、有効性、安全性および医療経済データを含むパーキンソン病患者さんの転帰を評価しています。40名のパーキンソン病患者さんが、欧州の6施設でVercise DBSシステムを用いた治療を受けました。

追跡データはスウェーデンのストックホルムで開催された第18回国際パーキンソン病・運動障害疾患学会年次集会にて、ドイツのケルン大学病院のラルス・ツィンマーマン医学博士によって発表されました。

VANTAGE臨床試験の結果から、植込み後12ヵ月時点でのUPDRS III1を用いた評価による運動機能において、ベースライン時と比較して62%の改善が報告されました。この結果は、昨年発表された6ヵ月時点での中間データと一致しており、長期間にわたって、このシステムによる治療が有効であることを実証しました。さらに、DBSシステムによる治療を受ける以前と比較すると、植込み後12ヵ月時点で患者さんの薬剤の使用が58%減少しました。

「VANTAGE臨床試験に参加した患者さんが、さらに長期間にわたって運動機能だけでなくQOL全体が極めて有意に改善されたとわかり、嬉しく思います3」と、VANTAGE臨床試験の神経外科学担当治験責任医師であり、オーストリアのウィーン大学病院定位・機能神経外科学科のフランソワ・アレッシュ教授は述べています。また「こうした結果はVercise DBSシステムの個別に電流制御ができるテクノロジーによるものと考えます。患者さんの転帰を改善し、望ましくない刺激による副作用を最小限に抑えるべく、神経の標的部位を正確に刺激するよう設計されています」とも述べています。

「とりわけVercise DBSシステムは、唯一25年間という電池寿命を備えた充電可能なDBSプラットフォームであるため、VANTAGE臨床試験に参加した患者さんの今後5年間の結果を追跡していくことが楽しみです」と、VANTAGE臨床試験の神経学担当治験責任医師であるラルス・ツィンマーマン医学博士は述べています。また、「このシステムにより、患者さんは数年ごとに電池の置換手術を行う必要がなくなり、長期間にわたってこの治療の恩恵を受けることができます」とも述べています。

「1年間にわたるVANTAGE臨床試験のデータが、極めて有意な結果をもたらし、Vercise DBS技術には明らかな優位性があるという私たちの信念を強めてくれたことを嬉しく思います」と、ボストン・サイエンティフィック社のニューロモジュレーション事業部社長のモーリック・ナナバティは述べています。また、「私たちは、VANTAGE臨床試験、CUSTOM-DBS試験および継続中のVercise症例登録といった臨床データを規則的に発表し、ボストン・サイエンティフィック社の差別化されたイノベーションの臨床的価値を実証するべく専心しています」とも述べています。

DBSはパーキンソン病の症状を軽減するための外科的治療です。電気信号を用いて脳の特定部位を刺激する装置の植込みを行います。DBSは一般的に、パーキンソン病の症状がこれ以上投薬療法では制御できない患者さんに用いられます。パーキンソン病は、進行性の神経変性疾患であり、全世界で630万人が罹患していると推計されています4

ボストン・サイエンティフィック社は、植込み型DBSテクノロジーのイノベーションリーダーです。Vercise DBS装置は、CEマークおよびTGA(オーストラリア保健省薬品・医薬品行政局)の承認を取得し、欧州、イスラエル、オーストラリアおよびラテンアメリカの一部の国でパーキンソン病の治療用に販売されています。また、難治性の一次性ジストニアおよび二次性ジストニアに対するCEマーク承認を取得しています。

米国では、Vercise DBS装置は研究段階であるため、市販はされていません。INTREPID臨床試験は、2013年半ばに米国で症例登録を開始し、パーキンソン病治療にVercise DBS装置を使用した場合の安全性と有効性を評価しています。
1. パーキンソン病統一スケール パートIII(Unified Parkinson’s Disease Rating Scale part III; UPDRS III)
2. レボドパ換算を用いて計算
3. QOL評価はパーキンソン病質問票(PDQ-39)、Scwab and Englandスケールおよび運動記録による
4. https://www.epda.eu.com/en/parkinsons/in-depth/parkinsonsdisease/

マルチメディア・リンク https://pr.vercise.com

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