2025-7-11

2025年版「アメリカ新卒者にとって最も働きがいのある企業」
~若手人材が活躍する医療・テクノロジー企業の取り組み~

(本記事の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については原文を優先します。原文は Meet America’s Best Employers For New Grads 2025 をご参照ください。)
米経済誌フォーブス(Forbes)は、「アメリカ新卒者にとって最も働きがいのある企業 2025(America’s Best Employers For New Grads 2025)」のランキングを発表しました。今回で8回目となる本ランキングは、米国に本社を置く従業員1,000名以上の企業を対象に、勤続10年未満の若手社員10万人超への大規模調査をもとに作成されたものです。給与・福利厚生・昇進機会・働き方の柔軟性・職場環境・企業イメージ・多様性の取り組み等、様々な観点から企業が評価されました。
今回のランキングでは、医療および教育分野の企業の、充実した若手育成施策が高く評価されています。たとえば、アリゾナ州を中心に展開する医療機関HonorHealthは、第20位にランクイン。トップにはマイクロソフト(第1位)、グーグル(第2位)とテクノロジー企業大手が入りました。ボストン・サイエンティフィックも第6位にランクインし、医療テクノロジー分野における若手人材育成の取り組みが評価されています。グローバルタレント担当シニアバイスプレジデントのリサ・コンシダインは、次のようにコメントしています。
「私たちは全社員に多様なプロフェッショナル開発機会を提供しており、新卒者には特にユニークなプログラムも用意しています。たとえば、入社後2年間にわたり複数部門を横断するローテーショナルプログラムがあり、ビジネススキルを幅広く習得しながら業界の尊敬されるリーダーたちと協働する貴重な経験を得ることができます。」
近年の若手世代は、「自ら主体的に成長機会を掴み、早い段階から責任ある仕事に挑戦したい」という志向が強い傾向があります。チームビルディングに関する著書『TeamWork』の著者ナタリー・ドーソン氏は「この世代は起業家精神が非常に旺盛で、会社の中でもクリエイターや創業者のように考え、行動します。彼らを惹きつけるのは、ルールではなく“責任”です」と分析しています。
フォーブスランキングの評価基準
本ランキングは、過去3年間の調査結果を反映し、直近のデータや現職社員からの推薦に重きを置いてスコア化されています。今回選出された上位500社は、若手人材にとっての職場環境の質や成長の可能性の高さを示すものとなっています。
日本における新卒育成
今回のランキング上位企業には、「本気の成長支援」「現場主導の教育文化」「多様なキャリア形成」の3つが共通して見られました。ボストン・サイエンティフィック ジャパンでは、新卒社員が早期からキャリア形成力と専門性を身につけられるよう、二段階の育成プログラムを実施しています。
まず、入社後の導入研修では、社会人としての基礎スキルや主体性を育むとともに、業界・会社への理解を深めます。その後、配属先においては、製品や臨床に関する専門トレーニングや営業同行などを通じて、より実践的な経験を積んでいきます。
これらの育成機会は、人事と現場が連携しながら設計・運営されており、新卒社員は自らのキャリアに主体的に向き合い、成長を加速させる力を育んでいます。
現場と人事が一体となって支援することで、一人ひとりの可能性を最大限に引き出す環境を整えています。