不整脈って怖いの?怖くないの?

怖くない不整脈

ほとんどの不整脈は、実は無害です。脈がたまに飛ぶ程度であったり、症状の無い徐脈等はほとんど心配の必要はありません。勿論、運動や精神的に興奮した状態の時に脈が一時的に速くなる事も心配は要りません。不安や心配を持ち過ぎる事がきっかけになったり、過呼吸になったりする事で一時的に脈が速くなる不整脈は、落ち着きを取り戻す事でほとんど解消します。こうした不整脈は、何か悪い症状をもたらす事も、血液を送り出す心臓のポンプ機能を悪化させる事もありません。

怖い不整脈

しかし、ある特定の不整脈には注意を必要とし、怖いタイプの場合があります。これらの不整脈は、専門医の適切な診断と治療を必要とします。これらの怖い不整脈は症状の有無とは関係が無い場合もあるのですが、下記の様な症状を示す場合が比較的多いので、注意が必要です。

1. 急に意識が無くなる。失神する。
何もしていないのにフラッとする。
これらの症状がある場合は、心臓を動かす電気の作り方に異常があって一時的に心臓が止まっていたり、電気が本来通るべき正しい通り道を通らずに、頻脈となっている場合があります。

2. 脈拍数が1分間に40回以下で、体を動かすと息切れやめまいがする。
これらの症状がある場合は、心臓を動かす電気の作り方に異常があって徐脈となっている場合があります。 

 
3. 突然動悸が始まる。
全く不規則な心臓の動きがあったり、突然始まり突然終わる、1分間に150~200回以上の頻脈がある場合は、より詳細な診断と治療を必要とする場合がほとんどです。
これらの頻脈が起こっていると、自分で手首を持っても脈を感じるのが難しくなり、血圧は下がり、息苦しく、冷や汗が出てきます。こうした頻脈が心室から発生している場合は、非常に危険です。それは、全身に血液を送り出す最も重要なポンプ機能を持った心室で頻脈が発生すると、その機能が損なわれ、全身に新鮮な血液が送り出せなくなるからです。また、最近非常に多い病気である「心筋梗塞」と言う心臓自体に血液を送る血管が詰まってしまう病気を持っている人に、この心室から発生する頻脈が起こると、さらに怖い「心室細動」と言う不整脈に変化してしまう事があるので、要注意となります。 

心房細動

高齢化社会を迎えた日本で最近注目を集め始めた「心房細動」という不整脈も、怖い不整脈の一つです。以前、読売巨人軍の終身名誉監督である長嶋茂雄さんが脳梗塞を発症し、懸命なリハビリの結果、野球観戦が出来るまでに回復しましたが、この脳梗塞の原因となったのが、この「心房細動」というタイプの不整脈でした。

「心房細動」は年齢に関係無く誰にでも起こりえる不整脈です。例えば大量に飲酒した翌朝に、脈が乱れて速くなっていたりする時は、この「心房細動」である時が多いです。また、甲状腺機能が亢進する時にも「心房細動」になる場合があります。しかし最も多いのはやはり高齢となる事で起こり易くなる場合です。日本では50万人以上の方が、この「心房細動」で苦しんでいると言われています。

「心房細動」は脈がバラバラに打っています。しかも1分間に150~200回以上のとても速い状態での乱れ打ち状態となっているので、かなり強い動悸が感じられます。心房細動ですぐ死ぬ事はありませんが、この状態が長く続くと心房に血の塊(=血栓)が出来易くなります。それが血液の流れに乗って脳の血管に詰まるのが長嶋さんの場合の脳梗塞です。

また、常に心臓が全力疾走状態なので、長期間持続すると、心臓の筋肉が弱って心不全の可能性を高める事もあります。

「心房細動」の多くは薬で治療可能です。その際に、血の塊(=血栓)を作り難くする薬も一緒に飲みます。しかし、「心房細動」を抑える薬は、最初は直ぐに効くのですが、徐々に抵抗性を持ち、薬が直ぐには効かなくなり「心房細動」が持続してしまう場合があります。この場合には、高周波カテーテルアブレーション治療が行われる事もあります。 

PCサイトはこちら
モバイルサイトはこちら