2012-12-07

新たなPRECISION SPECTRA™脊髄電気刺激装置が欧州の薬事承認を取得

(このプレスリリースは、2012年12月7日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。Precision SpectraTM脊髄電気刺激装置およびVerciseTM脳深部刺激装置は、2012年12月7日時点で日本において未承認品です。)

世界初で唯一の32の電極と32の専用電源を備えたシステムは、幅広い慢性疼痛患者の疼痛緩和を目的として設計

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2012年12月7日)、Precision SpectraTM脊髄電気刺激装置(SCS)がCEマーク承認を取得し、同製品の欧州市場への上市を開始したことを発表しました。Precision Spectraシステムは世界初で唯一の32の電極と各電極に対応する32の個別の電源を備えたSCSシステムであり、慢性疼痛に苦しむ様々な患者さんに対する疼痛緩和の向上を目的として設計されています。Precision Spectraシステムの最初の植込みは、英国にあるバシルドン・サロック大学病院(Basildon and Thurrock University Hospitals)の疼痛医学科およびニューロモジュレーション科医長のサイモン・トムソン(Simon Thomson)博士によって先月行われました。

欧州では成人の5人に1人が慢性疼痛を抱えており、その数は15歳から64歳までで約9500万人に上ります。長期にわたって絶えず痛みを抱えながら生活することは、多くの患者さんのQOLに深刻な影響を及ぼしかねません。疼痛を緩和しなければ、あるいは緩和する望みがなければ、多くの患者さんは普通に眠り、働き、生活することができなくなります。

慢性疼痛の緩和を目的として設計された脊髄電気刺激装置では、植込み型電気刺激装置から発生した電気刺激を、刺激電極を備えたリードに伝達します。これらの電気刺激によって脳に伝わる疼痛信号が遮断されます。これまでのSCSシステムは最大で16の電極と2つのリードポートを備えており、各リードポートには1本のリードを設置できました。Precision Spectraシステムでは、他のSCSシステムの倍となる32の電極と4つのリードポートを備えることにより、慢性疼痛の緩和を図る脊髄の対象範囲が拡大します。また、リードポートの増加によって、医師は植込み時に患者さんの疼痛を治療するための高い柔軟性を得ることができるとともに、今後変化する疼痛のパターンに適応するための高い柔軟性も得ることができます。

「過去30年間で、SCSシステムの電極数は4から8、さらに16へと進化してきました。各段階で疼痛を緩和する能力の向上が見られました」とトムソン博士は述べています。また「今回、電極数を倍増して32とする一方で各電極に対応する個別の電源を備えることにより、Precision Spectraシステムでは疼痛を緩和する能力がさらに高まっています」とも述べています。

「Precision Spectraシステムは、SCS療法の進歩における重要なマイルストーンです」とボストン・サイエンティフィック社ニューロモジュレーション事業部社長のモーリック・ナナバティは述べています。「私たちの革新技術は疼痛緩和に重点を置いており、Precision Spectraシステムによって、幅広い慢性疼痛患者に対する疼痛緩和の向上を実現するという当社の献身が実証されます」とも述べています。

ボストン・サイエンティフィック社は複数の臨床試験に多額の投資を行うとともに、慢性疼痛緩和およびニューロモジュレーション療法に関する現在の製品ラインを強化する予定です。

ボストン・サイエンティフィック社では以下の試験を最近開始しました。

  • OPTIONS試験:Precision Spectraシステムを使用して32の電極設定を用いるメリットをさらに明確にすることを目的とした多施設共同プロスペクティブ単一群試験
  • MAP試験:特定の疾患を抱えるSCS適格患者における疼痛の複数部位への広がりを特定することを目的とした多施設共同横断試験

Precision Spectraシステムに加え、ボストン・サイエンティフィック社ニューロモジュレーション事業部は、複数の新製品を最近上市し、欧州においてそれらの製品に関する適応症例拡大の承認を取得しました。詳細は以下のとおりです。

  • Precision™ Plus SCSシステムにおける頭部MRIの条件付きCEマーク承認
  • Precision Plus SCSシステムにおける末梢神経刺激療法のCEマーク承認
  • パーキンソン病におけるVercise™脳深部刺激装置のCEマーク承認
  • SCSにおけるInfinion™ 16経皮的リード

Precision Spectra SCS装置は現在、米国食品医薬品局による審査中であり、米国での販売は行われていません。

ボストン・サイエンティフィック社のニューロモジュレーションについて

ボストン・サイエンティフィック社のニューロモジュレーションは、植込み型疼痛管理技術のイノベーションリーダーです。テクノロジー、臨床開発、および国際的なサービスへの投資を通じ、ボストン・サイエンティフィック社のニューロモジュレーションは、医師および患者さんのために「Making life smootherTM」の理念を実現することを使命としています。SCSについて関心をお持ちの方は、www.ControlYourPain.comにて詳細をご覧ください。

2004年に、ボストン・サイエンティフィック社は世界初の充電式SCS装置であるPrecisionシステムを上市しました。また、Precisionシステムは世界初の16電極植込み型SCS装置でもあります。現在、全世界で6万人を超える患者さんがボストン・サイエンティフィック社のSCSシステムを使用した治療を受けています。非充電式SCS装置と比較すると、充電式SCS装置では、治療期間を延長し、その結果頻繁な再留置手術ならびに手術を繰り返すことによって生じる恐れのある合併症を回避するという臨床的有用性が得られる可能性があります。

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、新製品の上市と上市動向、薬事承認、臨床試験、製品性能・重要性および競争入札などに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの要因は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に他の要因が加わって実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠することを避けるよう注意してください。

このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

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<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィック社(米国マサチューセッツ州)は、最先端メディカルデバイス(医療機器)の開発・製造・販売を行うグローバル企業です。インターベンション(身体をメスで大きく切らない治療)の分野では世界最大手。
https://www.bostonscientific.com

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