2018-5-24

ボストン・サイエンティフィック、2018年第1四半期決算発表

ボストン・サイエンティフィック (本社:マサチューセッツ州マールボロ、NY証券取引所略号:BSX)は2018年4月25日、2018年3月31日締め第1四半期売上高が23億7,900万ドルになったことを発表しました。売上は前年同期比、財務報告ベースで10.1%、為替変動の影響を除く実質ベース1で6.2%、既存ビジネス2で5.2%上昇しました。当四半期の利益はGAAPベースで2億9,800万ドル(前年同期は2億9,000万ドル)、1株当たり利益(EPS)は0.21ドル(前年同期は0.21ドル)を計上しました。1株当たり調整後利益は前年同期の0.29ドルから0.33ドルに上昇しました。

ボストン・サイエンティフィック社長兼CEOのマイク・マホーニーは次のように述べています。

「好業績を安定して確保できているのは、当社のチームが患者さんや顧客の皆様に献身的に尽くしている表れです。グローバルな事業環境が急速に進化する中、私たちの製品ポートフォリオは多彩さを増し、企業体力も向上しているので、今後の見通しにも大いに期待が持てると考えています。」

 

第1四半期業績と主な取り組み

• 第1四半期の売上高は23億7,900万ドルを達成。当社発表の予想レンジは23億2,000万~23億5,000万ドル。財務報告ベースで前年同期比10.1%増、実質ベースで6.2%増、既存ビジネスで5.2%増。

• GAAPベースの1株当たり利益は、当社予想の0.19~0.22ドルに対し、0.21ドル。調整後の1株当たり利益は、当社予想の0.30~0.32ドルに対し、0.33ドル。

• 事業部門の分類を変更し、リズム&ニューロ部門を新設。カーディアック・リズム・マネジメント事業部(CRM)とエレクトロフィジオロジー事業部に加えて、従来メドサージ部門に分類されていたニューロモジュレーション事業部をリズム&ニューロ部門に編入し、アクティブ植込み製品関連分野の事業構造・組織構造の整合化を図った。地域分類も変更し、中東およびアフリカ(MEA)(従来はアジア太平洋と統合)を欧州と統合し、EMEA(欧州、中東およびアフリカ)地域とした。以上の変更を2018年1月1日付で実施。前年との業績比較はいずれもこれらの新しい分類に従って行っている。

• 第1四半期は全事業部で前年同期比売上増を達成。事業部別内訳は以下のとおり。
  oメドサージ:財務報告ベース10.9%増、実質ベースおよび既存ビジネス7.4%増
  oリズム&ニューロ:財務報告ベース10.2%増、実質ベースおよび既存ビジネス6.4%増
  oカーディオバスキュラー:財務報告ベース9.5%増、実質ベース5.2%増、既存ビジネス2.7%増

• 地域別でも全地域で前年同期比売上増を達成。内訳は以下のとおり。
  o 米国:財務報告ベース、実質ベース、既存ビジネスともに4.8%増
  o EMEA(欧州、中東およびアフリカ):財務報告ベース23.9%増、実質ベース10.0%増、既存ビジネス5.7%増
  o APAC(アジア太平洋):財務報告ベース12.0%増、実質ベースおよび既存ビジネス5.8%増
  o 新興国市場3:財務報告ベース22.6%増、実質ベース17.2%増、既存ビジネス16.7%増

• WATCHMAN™左心耳閉鎖術(LAAC)用デバイスが新たな業務上目標と臨床上のマイルストーンを達成:デバイス植込み件数が世界合計で50,000件に到達し、日本でのWATCHMAN™デバイス薬事承認取得を目的とするSALUTE試験から得た最新の臨床試験データを第82回日本循環器学会学術集会で発表。

• 新世代のRanger™薬剤コーテッドバルーン(DCB)4で臨床マイルストーンを達成:医師主導型のCOMPARE-1試験(2種類のDCBテクノロジーを直接比較する初の無作為化試験)から得たデータをLINC学会(ドイツ、ライプツィヒ)で発表。低用量のRanger™ DCBが高用量のIN.PACT™ DCB(メドトロニック社製)に比べて遜色のない開存性を持つこと、Ranger™が大腿膝窩動脈疾患の有効な治療選択肢であることが示唆された。

• EVOLVE短期抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)試験の被験者2,000名以上の登録を完了。本試験は、SYNERGY生体吸収性ステントシステムによる経皮冠動脈インターベンションを受けた患者のうち、出血リスクの高い患者のDAPT 3カ月安全性評価を目的とする国際的な前向き臨床試験。従来の医療ガイドラインは、出血リスクの高い患者に適したDAPT治療期間については限られたデータしか存在しない。

• INTREPID試験の1年目のデータを発表。本試験は、進行性・レボドパ反応性パーキンソン病に対する脳深部刺激療法(DBS)の米国初かつ唯一の前向き二重盲検無作為化プラセボ対照多施設試験として実施中。本試験により、VERCISE™ DBSシステムが米国食品医薬品局(FDA)の承認を先頃取得した。

• nVision Medical Corporationを買収。同社は、FDA承認を取得した初めてのかつ唯一の卵管細胞収集デバイスを開発した株式非上場企業。卵巣がんの早期診断の促進と、不要な外科手術により卵巣や卵管の切除防止につながるプラットフォームとして期待される。

• NxThera、Inc.買収に最終合意。同社は、前立腺肥大症(BPH)治療用の低侵襲Rezûm®システムを開発し、上市した企業。ボストン・サイエンティフィック社のポートフォリオの拡大が見込まれる。

• Securus Medical Group、Inc.を買収。本買収により、エレクトロフィジオロジー事業部の心臓アブレーションポートフォリオに食道熱監視システムが新たに加わることになる。本システムは正確な温度感知をリアルタイムで行うことができ、心房アブレーション中の食道損傷予防が期待される。

• EMcision, Limitedを買収。本買収により、内視鏡検査ポートフォリオに同社のHabib™ EndoHPBプローブが新たに加わることになる。本製品は高周波双極エネルギーを用いて悪性・良性組織をアブレーションし、管閉塞を軽減する革新的な内視鏡デバイスである。膵胆管がんの治療と緩和ケアへの活用が期待される。

• 総額10億ドル(元本部分)の優先債券を新規発行。利回りは4.000%、満期は2028年3月1日。

• カーディアック・リズム・マネジメントとエレクトロフィジオロジー事業部のポートフォリオに関する投資家向け説明会を2018年5月11日に開催することを発表。本説明会は2018年度米国不整脈学会年次学術集会(於マサチューセッツ州ボストン)参加の一環として行われ、プレゼンテーションと質疑応答で構成し、ウェブ配信も行う予定。東部夏時間午後12時15分開始、13時15分頃終了予定。 ウェブ配信はInvestor Relationsのウェブサイトで視聴可能。

 

第1四半期 純売上高の事業部別・地域別内訳


*従来、ニューロモジュレーションはメドサージ事業部に分類されていましたが、2018年1月1日付で分類を変更し、リズム&ニューロ部門に編入しました。これに伴い、米国財務会計基準(ASC 280)「財務報告」の基準に従って前年度の事業部門別金額内訳を変更しています。

**2018年1月1日付で、中東・アフリカの分類を従来のAMEA(アジア太平洋・中東・アフリカ)からEMEA(欧州・中東・アフリカ)に変更しました。上記の地域別内訳は変更反映後の数字です。

端数四捨五入による誤差のため、各項目を合算した結果が合計金額と一致しない場合があります。増減率の数字(%)は、端数を丸める前の正味金額同士を比較した結果です。このため、端数を丸めた後の金額同士を比較すると、異なる計算結果(%)になる場合があります。

為替変動の影響を除く売上増減率と大規模買収の影響を除く売上増減率は、米国GAAPに基づかずに算出した数字です。
 
2018年通年および第2四半期の予想

現在予想される2018年通年の売上は97億5,000万~99億ドルの範囲(前回発表の予想は96億5,000万~98億ドル)で、財務報告ベースでは前年比およそ8~10%増、為替変動の影響およびシメティスによるおよそ40ベーシスポイントの貢献を除く既存ビジネスでは前年比およそ5~7%増に相当します。現在予想されるGAAPベースの利益は、1株当たり0.90~0.94ドルの範囲(前回発表の予想は1株当たり0.93~0.98ドル)であり、減価償却費用、無形資産減損費用、買収関連・組織再編・組織再編関連の純費用(負債)、投資による減損費用、一部の繰延税金項目を除いた調整後利益は、1株当たり1.37ドル~1.41ドルの範囲になる見込みです(前回発表予想は1株当たり1.35~1.39ドル)

現在予想される2018年第2四半期の売上は24億5,000万~25億ドルの範囲で、財務報告ベースでは前年同期比およそ9~11%増、為替変動の影響およびシメティスによるおよそ70ベーシスポイントの貢献を除く既存ビジネスでは前年同期比およそ5~7%増になる見込みです。GAAPベースの利益は、1株当たり0.21~0.23ドルの範囲になる見込みです。減価償却費用および買収関連・組織再編・組織再編関連の純費用(負債)を除いた調整後利益は1株当たり0.33~0.35ドルの範囲になる見込みです。

(このプレスリリースは、2018年4月25日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。)

 
電話会議のご案内
ボストン・サイエンティフィック社経営陣は、本日午前8時(米国東部夏時間)より、本記事に掲載の四半期業績についてアナリストの皆様と電話会議を行う予定です。会社ウェブサイト(www.bostonscientific.com)で電話会議の模様を関係者の皆様に配信します。視聴方法の詳細については上記ウェブサイトでご確認ください。配信動画はボストン・サイエンティフィック社のウェブサイトに保存され、会議当日から約1年間ご視聴いただけます。
 

ボストン・サイエンティフィックについて

ボストン・サイエンティフィック社は、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去35年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページhttps://www.bostonscientific.com/をご覧いただくか、TwitterFacebookをご利用ください。
 

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933 年制定)第 27A 条および証券取引法(1934 年制定)第 21E 条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」「目指す」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、将来の純売上高、GAAPベース、実質ベースおよび既存ビジネスの売上成長率、2017年第2四半期および通年のGAAP ベースおよび調整後の利益、財務成績、事業計画、今後の売上・利益の成長見込みに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みや予測と実際の結果との間に大幅な隔たりが生じる可能性があります。これらのリスクや不確実要素は、当社の事業戦略の実施能力に実際に影響している場合や、将来的に影響を及ぼす可能性があり、その結果、本プレスリリースに記述した予想と実際の結果との間に大幅な隔たりが生じる可能性があります。本プレスリリースをご覧になる際には、将来予測に関する記述を過信されませんようご注意ください。

このような相違をもたらす可能性のあるリスクや不確実要素の例として、将来の経済、政治、競争、医療費償還および法規制の条件、新製品導入、市場における新製品受容、製品市場、市場の価格動向、予想される手術件数、企業・事業の買収や統合、臨床試験結果、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、組織再編プログラムの実施とその効果、当社経営戦略(コスト削減計画・成長計画を含む)の実施とその効果、当社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。新たなリスクや不確実要素は随時発生の可能性があり、予測が困難です。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、その多くは当社の制御の及ばないものです。当社の将来的な経営に影響する可能性のあるこれらの要因およびその他の重大なリスクの一覧およびその詳細説明につきましては、米国証券取引委員会に提出した最新の10-K 年次報告書パート I 1A 項目「危険因子」をご参照ください。なお、この内容は、提出済みもしくは今後提出する10-Q 四半期報告書パート II 1A 項目「危険因子」で更新される場合があります。本プレスリリース発行後に当社の予測に変化が生じた場合、または予測の根拠となった事象、条件、状況に変化が生じた場合、または将来予測と実際の結果に相違をもたらす原因となる変化が生じた場合においても、当社は将来予測に関する記述内容を公開の場で更新または改訂する予定はなく、その義務を一切否認します。本注意事項は本プレスリリースに記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

注:本プレスリリースにおける百万単位の報告金額は、千円単位の金額に基づきコンピューターで計算されています。結果として、百万単位の報告数字の合計が、四捨五入のために百万単位の報告総額と同じにならない場合があります。表の行および列の数字の合計は、四捨五入された数字を使用しているために総額と合わない場合があります。表示されたパーセンテージは、ドル単位の実際の数字から計算されています。前年残高は四捨五入した数字です。
 

非GAAPによる財務情報の使用

当社の非GAAP財務指標とこれに対応するGAAPベース指標との照合および当社のこれらの非GAAP財務指標の使用に関する説明は、本ニュースリリースに添付の別紙に記載されています。
 

連絡先:

ケイト・ハラニス

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メディア・リレーションズ

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スーザン・リサ, CFA

508-683-5565(オフィス)

投資家向け情報担当

investor_relations@bsci.com

 

1. 「実質ベース」は、為替変動の影響を除く売上成長率。

2.「既存ビジネス」は、為替変動の影響およびシメティス社(Symetis SA)買収による売上を除く売上成長率。

3.「新興国市場」の定義について:各国の経済状況、医療部門の状況、および当社の国際経営力を考慮の上、高い成長性を持つと当社が判断した国々を「新興国市場」と定義しています。現時点では20カ国がこの定義に該当します。

4.Ranger DCBは治験用医療機器であり、米国では市販されていません。欧州ではCEマークを取得しています。