2024-04-22

健康を支えるボストン・サイエンティフィックの疾患情報サイト

ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社では、健康への取り組みを支援するために関連疾患情報をウェブサイトで提供しています。このサイトを通じて疾患についての情報をお伝えし、疾患やその予防と治療についての理解を深めていただくお手伝いができればと考えています。
例えば、脳卒中。脳卒中はがん、心疾患についで日本人の死因上位を占める三大疾病の一つで、突然命を落とすこともある病気として知られています。また、速やかに適切な治療が行われないと重い後遺症が残るリスクがあります。脳卒中には血管が破れるタイプと、詰まるタイプの2つのタイプがありますが、どちらの場合も麻痺が起きたり、話すことや呼吸ができなくなったりします。
血管が詰まるタイプの脳卒中の中でも特に注意していただきたいのが、心臓で作られた血栓が脳まで移動することで発症する心原性脳塞栓症です。心臓には左右併せて4つの部屋があり、交互に収縮し一定のリズムで血液を送りだしますが、心房という部屋が正常な収縮ができずに震える心房細動と呼ばれる不整脈が起きることがあります。心房細動は加齢とともにリスクが高まり、日本の患者数は100万人ぐらいとみられています。この心房細動が原因となり、血液が心房内で滞留することで血栓が形成されやすくなります。こうして心臓で形成された血栓が何かの拍子に脳まで移動することで心原性脳塞栓症が引き起こされます。心房細動によってできる血栓のほとんどは心臓にある左心耳という場所で形成されます。 
しかし、適切な治療によって心房細動患者の心原性脳塞栓症のリスクを下げることは可能です。一般的な治療法として、血液をサラサラにする抗凝固薬を継続的に服用する薬物療法があります。ただし、高齢の方等は抗凝固薬の副作用である出血リスクに注意が必要です。
カテーテルを用いたアブレーションなどの治療法も心房細動症状の軽減や根治を目指して実施されています。ただし、再発リスクが高い場合はアブレーション治療後も抗凝固薬の服用が必要です。
また、長期間の抗凝固薬の服用ができない方においては、比較的低侵襲にカテーテルを使って、血栓が形成されやすい場所である左心耳に蓋をし、血栓が脳に移動することを予防する左心耳閉鎖術という治療法もあります。ただし、抗凝固薬を短期間(少なくとも約45日)は服用する必要があります。
私たちのサイトは、医療機器メーカーとしての専門知識を活かしながら、一般の方々に役立つ情報を提供することを目指しています。疾患に関する正しい知識を得ることで、早期の対策や適切な受診が可能となります。ご自身やご家族の健康に関心をお持ちの方は、健康で充実した毎日を送るためにお役立てください。
 
 
「心房細動とは」
https://www.laac.jp/af.html

「ちゃんと知ってる?不整脈のこと」
https://www.bostonscientific.com/jp-JP/health-conditions/ihb.html