2013-12-17

次世代X4 4極CRT-DシステムのCEマーク取得と最初の植込み実施を発表

(このプレスリリースは、2013年12月17日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2013年12月17日時点で日本において未承認品です。)

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2013年12月17日)、4極CRT-DシステムのX4ラインナップ(AUTOGEN™ X4、DYNAGEN™ X4、INOGEN™ X4両室ペーシング機能付き植込み型除細動器[CRT-D])、ACUITY™ X4 4極LVリード一式およびACUITY™ PROリード・デリバリー・システムがCEマークを取得したことを発表しました。このボストン・サイエンティフィック社の最新の心不全および心臓突然停止の治療機器は、患者さんのケアを向上させ、植込み手技実施を改善するべく設計されています。

心不全は慢性かつ進行性の疾患で、心筋が十分な血液を送り出すことができないために、体が必要とする血液と酸素が不足します[i]。心臓突然停止(SCA)は、心機能喪失によって引き起こされる突然死です。SCAは欧州で一番多い死亡原因であり、毎年35万人以上の命が奪われています[ii]

初となるAUTOGEN X4 CRT-Dの植込みの一つは、イタリアのブレシアにある市民病院およびブレシア大学の電気生理学部長であるAntonio Curnis教授と、同チームに所属する電気生理学者であるLuca Bontempi博士によって実施されました。

「ACUITY X4リードの独自のデザインのおかげで、より至適な部位からのペーシングができるようになっており、同時にリードの優れた安定性やバッテリーの長寿命、横隔神経刺激の回避などいずれもCRT治療の患者さんにとって重要な要素を備えています」とCurnis教授は述べています。「17通りのペーシング極性の中から選択できるため、リードのマイクロディスロッジメントに対し、追加の処置なしでペーシング閾値を最適化でき、患者さんのリスクを大幅に減らすことができます。ボストン・サイエンティフィック社の優れたバッテリー技術との併用により、患者さんにとって長期的な恩恵をもたらすCRT-Dシステムとなっています」とも述べています。

ACUITY X4の4極LVリードは、複数の電極が間隔を空けて配置されたリードでそれぞれの患者さんの身体にフィットするように設計されており、心筋との電極接触を最大限にしつつ心尖部以外のペーシング捕捉閾値を最小化するため3次元のらせん状になっているタイプのリードもあります。安定性を最適化できるよう固定する方法が複数から選択できるのも特徴であり、また、リードの先端部が業界最小であるため、他社の4極リードでは不可能な血管にアクセスすることができます。

4極CRT-DのX4ラインナップはペーシング極性の選択肢が業界最多で、医師は捕捉閾値の上昇や横隔神経刺激に効果的に対処できます。横隔神経刺激は、横隔神経が左心室内のペーシング部位として望ましいとされる位置に近接しているため、CRT治療ではよく見られる合併症です。また、海外においてX4 CRT-Dの電池寿命についてボストン・サイエンティフィック社の6年間補償があり、業界最高の長寿命です。2008年1月1日から2010年12月31日の間に植込みが行われた646名(BSX:173名、MDT:416名、SJM:57名)のCRT-D植込み患者を対象にした独立した単一施設観察研究の結果が、先日米国で発表されました。この試験結果によると、2.7±1.5年のフォローアップ期間中、ボストン・サイエンティフィック社製の機器のバッテリー消耗による摘出・交換された機器は4%に過ぎず、それに対しセント・ジュード・メディカル社製機器のバッテリーでは7%、メドトロニック社製機器は25%でした[iii]。X4 CRT-Dは、ボストン・サイエンティフィック社がこの研究で用いたものと同じ、業界有数のバッテリー耐久力と優れたバッテリー・ケミストリーを使用しています。

X4 4極CRT-DシステムがCEマークを取得したことを受け、ボストン・サイエンティフィック社は、CRT-D治療が適応となる患者さんに植込むACUITY X4リードのデータをさらに収集する世界的臨床試験の着手を計画しています。この非無作為化前向き観察研究「多極冠状静脈洞リードファミリーであるACUITY X4を用いたCRTの最大限の活用(RALLY X4)」は、1,000名の患者さんの参加が見込まれており、18ヵ国のおよそ100ヵ所の施設においてACUITY X4リードの植込みが行われることになります。

「心不全は重大な心血管障害ですが、CRT-Dは患者さんの命を救いQOLを向上させることができます。私たちの革新的な4極CRT-DシステムがCEマークを取得したことは、心不全や突発性の致死的心室性頻脈性不整脈のリスクがある患者さんの治療において大きな転換点となります」と、シニア・バイス・プレジデント兼ボストン・サイエンティフィック・ヨーロッパ社長であるマイケル・オヌチェックは述べています。また、「植込み手技実施を大幅に向上させるCRT-Dシステムを医師に提供できることを大変喜ばしく思っています」とも述べています。

ボストン・サイエンティフィック社のX4 4極CRT-Dシステムは現在CEマークを取得した国に限り使用が許可されています。米国において、X4 4極CRT-Dシステムは臨床試験用医療機器の扱いで、市販はされていません。

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、新製品の上市と上市動向、薬事承認、臨床試験、製品性能および競争入札などに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの要因は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に他の要因が加わって実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠することを避けるよう注意してください。

このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

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投資家向け情報担当
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[i] American Heart Association:
https://www.heart.org/HEARTORG/Conditions/HeartFailure/AboutHeartFailure/About-Heart-Failure_UCM_002044_Article.jsp; content was last reviewed on 08/20/2012.
[ii] ACC/AHA/ESC 2006 guidelines for management of patients with ventricular arrhythmias and the prevention of sudden cardiac death Europace 2006; 8:746-837.
[iii] Mian Bilal Alam, Muhammad Bilal Munir, Rohit Rattan, Susan Flanigan, Evan Adelstein, Sandeep Jain, and Samir Saba, Battery longevity in cardiac resynchronization therapy implantable cardioverter defibrillators, Europace 2013 : eut301v1-eut301.

<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去30年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページをご覧ください。
https://www.bostonscientific.com

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