2014-10-08

OFFROAD™ RE-ENTRYカテーテルシステムの良好な臨床試験結果を報告

(このプレスリリースは、2013年10月8日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2013年10月8日時点で日本において未承認品です。)

Re-ROUTE試験データがVIVA 2013 late Breaking Sessionで発表

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2013年10月8日)、同社のOffRoad™ Re-entryカテーテルシステムが、下肢に血液を供給する主要動脈における完全閉塞治療に関して優れた成績を実証したと発表しました。末梢血管の慢性完全閉塞(CTO)と呼ばれるこれらの閉塞は、末梢動脈疾患(PAD)と関連することが多い疾患です。Re-ROUTE臨床試験のデータは、ラスベガスで開催されたバスキュラー・インターベンショナル・アドバンシズ・カンファレンス(Vascular Interventional Advances Conference:VIVA)の最新臨床試験セッションで本日発表されました。
Re-ROUTE試験では、治験責任医師らがOffRoad Re-entryデバイスを使用して行った試験登録患者における困難なCTOの再開通に使用され、84.8%の確率で再開通に成功し、試験デザインで設定した試験目標を上回りました。

「下肢におけるCTOは、血流不足により疼痛を引き起こす可能性があります。また、主要な心血管イベントのリスク増加の指標となるとともに、下肢切断および全体的なQOLの低下につながる可能性があります」とRe-ROUTE試験の治験責任医師を務めた、ドイツのライプツィヒにあるパークホスピタル・ライプツィヒ(Parkhospital Leipzig)の血管医学センター(Center for Vascular Medicine)のアンドレイ・シュミット(Andrej Schmidt)博士は述べています。また「私の経験から言うと、OffRoadシステムはこのような困難な完全閉塞病変の再開通において非常に効果的なツールであり、末梢動脈疾患を抱えるより多くの患者さんを治療することができるようになりました」とも述べています。

Re-ROUTE試験は、多施設共同(欧州およびカナダ)非無作為化単一群プロスペクティブ市販後試験です。試験結果は、VIVA 2013 Late Breaking Sessionでベルギーのティーネンにあるハイリヒ・ハート・ティーネン地域病院(Regional Hospital Heilig Hart Tienen)のコーエン・キアース(Koen Keirse)博士によって発表されました。結果概要は以下の通りです。

  • 治験責任医師らがOffRoad Re-entryシステムを用いて行った大腿膝窩動脈におけるCTOの再開通の技術的成功率は84.8%(78/92)となりました。
  • 手技実施後30日時点で患者さんの75%が、PADに関連する症状の重症度の評価に広く使用されている6段階評価基準であるRutherford(ラザフォード)分類において、少なくとも1つのカテゴリで改善が認められました。
  • デバイスに関連する主要な有害事象発生率は30日時点で3.3%であり、事前設定した試験目標を下回りました。

OffRoad Re-entryカテーテルシステムには、マイクロカテーテル・ランセットを備えたバルーン・カテーテルが含まれており、医師が、低侵襲治療が行えない可能性のある完全動脈閉塞への再開通を可能にすることを目的としています。本システムは、血管壁組織内(内膜下領域)を進んで閉塞を通過するようデザインされています。カテーテルは閉塞を通過すると再び血管腔に入ります。独自の円錐形ポジショニング・バルーンを用いて、血管腔に再び入るために内膜下領域を拡張してマイクロカテーテル・ランセットを血管真腔に導入します。これにより、医師は閉塞部におけるガイドワイヤーのポジショニングが可能となり、血管形成術やステント術などの従来の血管内手術を用いて閉塞を治療することができます。

「私たちは、業界を牽引する当社のCTOソリューション製品ラインにOffRoad Re-entryカテーテルシステムが加わることを楽しみにしています」とボストン・サイエンティフィック社ペリフェラル・インターベンション事業部社長のジェフ・マービスは述べています。また「末梢動脈疾患は重症化する可能性があるため、ボストン・サイエンティフィック社は、世界中の患者さんの転帰をより良くする革新的なテクノロジーと科学を進歩させるために、医師や病院と連携することに全力で取り組みます」とも述べています。

OffRoad Re-entryカテーテルシステムはCEマーク承認を取得しており、また、米国FDAの510(k)承認待ちです。OffRoad Re-entryカテーテルシステムは現在、米国では市販されていません。Re-ROUTE試験データは米国の薬事申請を裏付けるものです。

OffRoad Re-entryカテーテルシステムのイメージ画像を閲覧するには、ここをクリックしてください。 

末梢動脈疾患について

末梢動脈疾患は、ほとんどの場合、一枝または複数の下肢動脈にプラークが蓄積することが原因で発症する循環障害です。症状が進行すると蓄積したプラークにより血流量が大幅に低下するため、下腿筋肉の虚血状態から疼痛が生じ下腿機能が悪化します。重症例では、患肢切断に至る場合が多くなっています。PADの罹患者数は人口の12〜14%と推定されています1
1.シャマス NW(Shammas NW)(2007)。「疫学、分類および末梢動脈疾患の修正可能な危険因子(Epidemiology, classification, and modifiable risk factors of peripheral arterial disease)」。Vasc Health Risk Manag 3 (2): 229–34. doi:10.2147/vhrm.2007.3.2.229. PMC 1994028. PMID 17580733
 

VIVA Physiciansについて

VIVA Physiciansは、教育と研究を通して血管医学およびインターベンション分野の進歩に貢献する非営利組織です。VIVAの使命は、幅広い専門分野にわたる団体の支援、血管に関する国際シンポジウムとの連携、政策立案者との関係構築、および社会貢献活動への支援と貢献などの活動を通して実証されています。2003年からVIVA Physiciansは、ネバダ州ラスベガスで開催される年次シンポジウムを主催しています。このシンポジウムでは、実力ある専門家たちが世界中から集まり、最新研究を共有し、革新的なテクノロジーや血管疾患の治療法について学び、血管疾患を抱える患者さんのケアを向上させるための最新の取り組みについて話し合います。VIVA Physiciansの詳細については、https://www.vivapvd.comをご覧ください。また、FacebookおよびLinkedInからもVIVA Physiciansとつながることができます。

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、臨床試験、製品/バッテリー性能とそれに関する生命と重要性、および競争入札などに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの要因は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に他の要因が加わって実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠することを避けるよう注意してください。

このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

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508-650-8796(社内)
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投資家向け情報担当

<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去30年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページをご覧ください。
https://www.bostonscientific.com

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