2013-09-04

気管支サーモプラスティ療法により重症喘息発作が5年間継続して抑制することを実証するデータをJOURNAL OF ALLERGY AND CLINICAL IMMUNOLOGY誌に発表

(このプレスリリースは、2013年9月4日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2013年9月4日時点で日本において未承認品です。)

薬物単独療法とは異なり、気管支サーモプラスティ療法では数時間ではなく数年間効果が持続

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2013年9月4日)、著名医学雑誌に、重症喘息治療のための同社の画期的な技術が少なくとも5年間にわたって安全かつ有効であることがオンラインで示されたことを発表しました。

米国アレルギー・喘息・免疫学学会(American Academy of Allergy, Asthma & Immunology:AAAAI)の公式科学雑誌であり、アレルギーと臨床免疫学分野において最も広く引用されるJournal of Allergy and Clinical Immunology誌に、ボストン・サイエンティフィック社のAlair®気管支サーモプラスティ(BT)システムの安全性と有効性を検証したAsthma Intervention Research 2(AIR2)臨床試験の成績が掲載されました。掲載された長期成績は、AIR2試験でBT治療を受けて5年間のフォローアップを行った患者さんの承認後試験に基づいています。

BT治療5年後について報告された主な結果は以下の通りです。

  • シャム対照治療を受けた患者さんと比較して、BT治療を受けた患者さんが重度増悪を起こす割合は、5年間持続して低減しました。
  • BT治療を受けた患者さんでの重度増悪の発生率は、BT治療を受ける前の年と比較して5年間にわたって減少し、平均48%の減少でした。
  • BT治療を受けた患者さんでの呼吸器症状による救急外来受診率は、BT治療を受ける前の年と比較して5年にわたり減少し、平均88%の減少でした。
  • BT治療前とBT治療後5年の高解像度コンピューター断層撮影(HRCT)画像の比較では、BT治療による臨床的に有意な気道内の構造的変化は示されませんでした。
  • 呼吸器症状による入院の5年間にわたって増加はありませんでした。
  • 呼吸器系の有害事象は5年間にわたって増加しませんでした。
  • 患者さんによるアレルギー症状の報告に基づくと、重度増悪を発言した患者さんの割合、救急外来受診および喘息症状に差は5年にわたって認められませんでした。
  • AIR2試験でBT治療を受けた患者さんの85%が5年間のフォローアップを完了し、複雑で長期の試験としては非常に高い患者維持率となりました。

「BTは重症喘息治療における重要なイノベーションです」とデンバーにあるナショナル・ジューイッシュ・ヘルス医学科の喘息プログラム(Asthma Program)のディレクターで、AIR2試験の治験責任医師を務め、論文の筆頭著者であるマイケル・E・ウェクスラー(Michael E. Wechsler)医学博士は述べています。また「本長期フォローアップの説得力ある成績は、BTによる効果は少なくとも5年間は持続することを裏づけます」とも述べています。

Alairシステムにより行われる気管支サーモプラスティ療法は、日帰りでも実施される安全な治療です。Alairシステムは、正確にコントロールされた熱エネルギーを気道壁に加えることにより、過剰になった気道平滑筋量を減らします。このシステムは、気道の収縮を抑えることにより、喘息発作の回数と喘息の症状を減少させることを目的としています。喘息発作の回数が減ることにより、発作のための経口ステロイド治療の必要性とその副作用の低減につながります。

「従来用いられている薬物療法は過去数十年間にわたって大きな進歩があったにもかかわらず、重症喘息を抱える多くの患者さんはいまだに症状をコントロールすることができず、また多くの場合、経口ステロイド以外の治療の選択肢がほとんどない状況です」と米国喘息およびアレルギー基金(Asthma and Allergy Foundation of America(www.AAFA.org))の対外部門バイスプレジデントであるマイク・トリンゲール(Mike Tringale)は述べています。また「救急外来受診、喘息発作および発作のための経口ステロイド治療を長期的に低減させる可能性は、喘息患者にとって非常に重要です」とも述べています。

短期的効果しかもたらさない現在利用されている他の重症喘息の治療法とは異なり、1クール3回の手技からなるBT単独治療は、少なくとも5年間にわたって喘息発作と受診が持続的に低減することが実証され、長期的効果をもたらすとともに患者さんにとって長期的な医療費の削減につながる可能性があります。

「重症喘息の患者さんに用いる治療法で、このような長期的効果をもたらすことができる治療法は他にありません」とワシントン大学医学部の内科小児科教授であり、AIR2試験の治験責任医師を務めるマリオ・カストロ(Mario Castro)医学博士は述べています。また「私たちは3つのランダム化対照比較試験の5年間フォローアップを完了しました。特に、この長期試験によって、喘息治療に取り組む団体がこれまで求めてきた長期的な安全性と有効性の臨床的根拠を得ることができたので、重症喘息の患者さんはこの治療法を受けるべきだと私は確信しています」とも述べています。

重度増悪や救急外来受診の低減など、気管支サーモプラスティ療法による長期的効果は、米国喘息教育予防プログラム(National Asthma Education and Prevention Program:NAEPP)が定義する喘息のコントロールに関して定められた目標と一致するものです。

気管支サーモプラスティ療法の詳細は、www.BTforAsthma.com をご覧ください。

喘息は世界で最も一般的であり、また多額の医療費を要する疾患の一つです。喘息の罹患率はこの何十年間か拡大しており、また完全に治癒させる治療法は存在しません。米国喘息およびアレルギー基金によれば、喘息を患う米国人は2,000万人を超えています。米国では喘息の管理に毎年180億ドル以上の医療関連費が投じられています。米国では不安定な喘息発作のために毎年約1,000万回の予約外の受診、200万回の救急外来受診、50万件の入院、4,000人が死亡しています。米国では、喘息の発作に苦しむこれらの患者さんの約5~10%が重症持続型喘息と診断されています。

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このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

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<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去30年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページをご覧ください。
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