2013-07-19

慢性片頭痛治療のための神経刺激法の評価を目的とした試験を開始

(このプレスリリースは、2013年7月19日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2013年7月19日時点で日本において未承認品です。)

Precision™システムを用いた後頭神経刺激法の安全性と有効性を評価するOPTIMISE臨床試験において最初の症例の治療を開始

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2013年7月19日)、PrecisionTMシステムを用いた後頭神経刺激法(ONS)によって、抗片頭痛薬併用時に慢性片頭痛を安全かつ効果的に治療できるかどうかを評価するための臨床試験を開始しました。OPTIMISE試験は多施設共同無作為割付プラセボ対照比較試験であり、この新たな慢性片頭痛の治療法における各種薬事承認の裏づけとして使用される予定です。

本手技を受ける最初の症例の治療は、ミズーリ州スプリングフィールドにあるマーシー病院でベンジャミン・ランパート医学博士によって、電極ごとの個別の電流制御(MICC)を特徴とするボストン・サイエンティフィック社のPrecisionシステムを用いて行われました。ONSでは、プログラム制御可能な小型の植込み装置から大後頭神経へ電気刺激が送られ、この電気刺激は脊髄の上部から頭皮へと送達されます。初期試験では、後頭神経を刺激することによって、慢性片頭痛による疼痛を遮断できる可能性があることが示されています1-3

「神経刺激法を用いて後頭神経を直接標的にすることにより、私たちは患者さんに効果的で比較的リスクの低い治療法を提供できる可能性があります」とニューヨーク市にあるアルベルト・アインシュタイン医学校の神経学教授兼モンテフィオーレ頭痛センター長であり、本試験の治験責任医師を務めるリチャード・リプトン医学博士は述べています。また「慢性片頭痛治療のためのMICCテクノロジーを備えたボストン・サイエンティフィック社のPrecisionシステムの臨床的有用性がさらに評価されることを楽しみにしています」とも述べています。

片頭痛は神経変性疾患であり、全世界で成人の10人に1人が罹患しています。罹患者は1日に4時間以上も頭痛が続き、中には1ヵ月のうち15日以上も頭痛に襲われる人もいます。世界保健機関(WHO)は片頭痛を世界で最も多い身体障害症状の1つであると見なしています。治療の選択肢が複数あるにもかかわらず、多くの片頭痛患者は疼痛を緩和できていません。

Precisionシステムによる慢性片頭痛治療は研究目的の使用に制限されています。現在、米国、カナダ、欧州およびオーストラリアにおいて、脊髄術後疼痛と難治性の腰下肢痛に伴う片側または両側痛を含む、体幹・四肢の両方またはいずれかにおける難治性の慢性疼痛治療の承認済みの補助療法として使用されています。

「私たちは、ボストン・サイエンティフィック社の片頭痛のための神経刺激療法が、世界中の片頭痛に苦しむ患者さんの役に立つ可能性が大いにあると確信しています」とボストン・サイエンティフィック社ニューロモジュレーション事業部社長のモーリック・ナナバティは述べています。また「本試験の開始は、医療従事者および患者さんのニーズに確実に応えられるようにするために疼痛治療におけるイノベーションを市場にもたらすという当社の不断の献身を強調するものだと言えます」とも述べています。

1 Saper, J.R., Dodick, D. W., Silberstein, S. D., McCarville, S., Sun, M., Goadsby, P. J., and O. Investigators, Occipital nerve stimulation for the treatment of intractable chronic migraine headache: ONSTIM feasibility study. Cephalalgia, 2011. 31(3): p. 271-285.

2 Bennett, D., Webster, Lynn, Lampert, Benjamin A., Lubenow, Timothy R., Sharan, Ashwini, Whiten, Darren, Jaax, Kristen N., Occipital nerve stimulation: surgical technique and outcomes from the PRISM study of ONS for drug-refractory migraine, in 13th North American Neuromodulation Society Annual Meeting. 2009: Las Vegas, NV.

3 Silberstein, S., Dodick, D., Saper, J., Huh, B., Reed, K., Narouze, S., Bacon, D., Mogilner, A., Banks, J., Cady, R., Black, S., Slavin, K., Goldstein, J. Markley, H. Deer, T., Levy, R., Mekhail, N., The safety and efficacy of occipital nerve stimulation for the management of chronic migraine, in 15th Congress of the International Headache Society. 2011: Berlin, Germany.

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<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去30年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページをご覧ください。
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