Lotus™大動脈弁システムがREPRISE II試験において主要有効性エンドポイントを達成

(このプレスリリースは、2013年5月22日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2013年5月22日時点で日本において未承認品です。) 

EuroPCRにおいて最新臨床試験セッションを発表。Lotus™大動脈弁の留置により最初の60名の患者さんにおいて、30日目の弁周囲の逆流を最小限にとどめることを実証

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2013年5月22日)パリにおいて、外科的弁置換術のリスクが高いと考えられる重篤な大動脈弁疾患の症状を呈する患者さんにおけるLotus™大動脈弁システムの性能および安全性を評価するREPRISE II試験に登録された最初の60名の患者さんの事前に規定された解析において、良好な結果を得たことを発表しました。Lotus大動脈弁システムは、死亡予測因子である大動脈弁逆流(血液の漏出)を最小限に抑えるように設計されているAdaptive Seal™機能を備えた、同種では初の経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)用装置です。この装置は、弁の留置前に位置を修正したり、また回収したりすることができるように設計されています。データはパリで開催されたEuroPCR サイエンティフィックプログラムにおいて、REPRISE II試験の治験責任医師であり、モナシュ医療センター(オーストラリア、メルボルン市)心臓病科部長であるイアン・メレディス教授により、最新臨床試験として本日発表されました。データはLotus大動脈弁システムが最初の60名の患者さんの症例群における主要有効性エンドポイントを達成し、すべての患者さん(60名中60名)において重篤な弁周囲の逆流を生じずに大動脈弁の留置に成功したことを実証しました。
REPRISE IIは継続中の前向き単一群試験であり、オーストラリア、フランス、ドイツおよび英国の14施設において120名の患者さんの症例登録を完了しました。すべての患者さんは重篤な大動脈弁狭窄症の症状を呈し、外科的弁置換術のリスクは高いと考えられました。REPRISE IIはオーストラリアおよび欧州の20施設において130名の患者さんを追加登録しています。 

結果

  • 主要デバイス有効性エンドポイントは達成されました。30日目における大動脈弁の平均圧較差は11.28±5.23 mmHg、片側信頼区間の上限は13.09であり、これは達成目標の18 mmHgに比べ有意に低値でした(P<0.0001)。
  • 30日目の全死因死亡率で決定される主要安全性エンドポイントは1.7%でした。
  • 30日目の弁周囲の大動脈弁逆流における独立したコアラボ評価(Independent core lab assessment)では、1症例で中等度の逆流(1.9%)を示しましたが、重篤な逆流は示しませんでした。79.2%の患者さんでは、30日目に逆流の形跡が認められるか、または逆流は認められませんでした。
  • 試験目的以外による弁の留置、心肺バイパス術の計画外の使用、弁塞栓、バルブ・イン・バルブまたは弁異所性置換術の事例はありませんでした。

「Lotus大動脈弁を極めて正確に留置する機能、そして必要があればその位置を容易に変えたり回収したりする機能により、医師は操作性にすぐれたコントロールが可能になります」と、メレディス教授は述べています。また「中等度または重篤な大動脈弁逆流を有する患者さんにおいても、大動脈弁逆流を即座に、そしてほぼ完全に消失させることも考慮すると、この結果はすばらしく、Lotusテクノロジーの独自の特徴を良好に表しています」とも述べています。

オーストラリアで実施された重篤な大動脈弁狭窄症の症状を呈する患者における前向き単一群予備試験であるREPRISE Iの1年間の結果、も本日メレディス教授により発表されました。データは、Lotus大動脈弁の安全性および性能が1年間維持されること、Valve Academic Research Consortium (VARC)によって定義される新しい主要な心血管イベントがなかったこと、そしてどの患者さんにおいても中等度または重篤な弁周囲の大動脈弁逆流が認められなかったことを実証しました。
「Lotus治験プログラムおよび特にREPRISE IIの新しい結果は、Lotus大動脈弁システムの有望な独自テクノロジーを強調しています」と、ボストン・サイエンティフィック社のグローバル最高医療責任者であるキース・ドーキンス医学博士は述べています。また「これらの特性は大動脈弁置換術を単純化し、臨床転帰の改善につながる可能性があります。そして、外科的弁置換術のリスクが高いと考えられる重篤な大動脈弁疾患の患者さんに、Lotus大動脈弁が新たな治療選択肢として提供できることを示しています」とも述べています。Lotus大動脈弁システムは臨床試験用医療機器の扱いで、適用法により研究目的の使用に制限されており市販はされていません。本製品は、2011年にボストン・サイエンティフィック社が買収したSadra Medical社により開発されました。
REPRISE試験の結果は、CEマークおよびその他の世界各国の薬事承認の申請時のデータとして使用されることが期待されています。

Lotus大動脈弁システムについて

Lotus大動脈弁システムは従来製品とは異なる特性を備えた第二世代TAVR テクノロジーであり、ステントに取り付けられた組織生体弁および弁を送達し経皮的に留置するために使用されるカテーテルデリバリーシステムから構成されています。このロープロファイルのデリバリーシステムとイントロデューサーシースは、人工弁の留置前に、弁を正確に位置決めしたり、位置を変えて再留置したり、また弁を回収したりすることができるように設計されています。このシステムにはまた、死亡予測因子である弁周囲の逆流発生を抑制する独自のAdaptive Seal機能が備わっています。

大動脈弁疾患について

大動脈弁疾患は、心臓の血流をコントロールする4つの弁のうちの一つである大動脈弁に機能障害が起きる病気です。大動脈弁狭窄症は大動脈弁の肥大化や硬化が生じる病気で、大動脈弁の開口部が異常に狭くなり、血流が減少する可能性があります。大動脈狭窄症は65歳を超えた人のうちおよそ3%が、75歳を超えると5%の人が発症する一般的な疾患です。大動脈狭窄症は、ひとたび症状が発現すると、2年目の平均生存率が50%、5年目の生存率が20%の疾患です。

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、製品の市場、薬事承認、臨床試験、臨床試験結果の重要性、製品性能およびその影響、競争入札などに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの要因は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に他の要因が加わって実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠することを避けるよう注意してください。

このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

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マイケル・キャンベル
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投資家向け情報担当
 

<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去30年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページをご覧ください。
https://www.bostonscientific.com

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