2012-09-28

突発性の致死的な心室性頻脈性不整脈のリスクにさらされている患者さんを 治療する革新的なS-ICD®システムがFDA承認を取得

(このプレスリリースは、2012年9月28日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2012年9月28日時点で日本において未承認品です。)  

世界初で唯一市販されている皮下植込み型除細動器であるS-ICDシステム

ボストン・サイエンティフィック社(マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2012年9月28日)、突発性の致死的な心室性頻脈性不整脈(SCA)のリスクにさらされている患者さんを治療する世界初で唯一市販されている皮下植込み型除細動器である同社のS-ICD®システムが米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したと発表しました。S-ICDシステムでは、電極または「リード」と呼ばれる細い絶縁導線を心臓内に留置することなく、リードとジェネレータの両方が皮下に植え込まれます。このため、機器が心臓および血管系に触れることがなく、リードを心臓内に留置する必要がある従来の植込み型経静脈ICDとは別の新たな選択肢を患者さんに提供することができます。

「S-ICDシステムは、心再同期療法が導入されて以来初の新しいカテゴリーを心拍動管理デバイスにもたらしました」と、オハイオ州立大学臨床循環器内科准教授であるラウル・ワイス医師は語っています。また「いまや医師は、突発性の致死的な心室性頻脈性不整脈のリスクにさらされている患者さんを、心臓への接触なしに防御できる画期的な治療を選択できるようになりました」とも語っています。

S-ICDシステムの承認は、SCAのリスクにさらされている患者さんの治療における同システムの安全性および有効性を評価するために実施された前向き非無作為化多施設共同試験における330人の患者さんに関するデータに基づいています。S-ICDシステムは、この試験における主要評価項目を満たしました。また、この結果は、本年5月に開催された第33回米国不整脈学会年次学術集会において発表されました。この試験結果により、S-ICDシステムが広範囲な一次および二次予防患者にとっての重要な新しい治療選択肢であることが裏付けられました。

「新たにS-ICDシステムを加えることにより、ボストン・サイエンティフィック社は成長戦略を加速化させる強力で高度に差別化された製品ポートフォリオを備えることになります」と、ボストン・サイエンティフィック社のCEOであるハンク・クッシュマンは述べています。また「私たちは、FDA承認を受けたS-ICDシステムを提供する唯一の企業であり、この状況は数年間続くものと期待されます。最近の多くの薬事承認の取得およびWATCHMAN®左心耳閉鎖デバイスおよび重症喘息の治療に用いられるAlair®気管支温熱療法システムを含めたボストン・サイエンティフィック社の他の革新的製品と相まって、S-ICDシステムは、革新的製品を開発しそれを医師および患者さんに届けるというボストン・サイエンティフィック社の継続的取り組みを実証するものです」とも述べています。

SCAは突発性の心機能喪失です。SCAエピソードの大半は、心室性頻拍または心室細動として知られる心臓の急速な活動またはカオス的な活動、あるいは両者の特性を持つ活動が原因となっています。最近の推定では、米国で約85万人がSCAのリスクを有し、ICDデバイスの適応対象となっているものの、無防備な状態にあることが示されています。

「毎年、数千人もの患者さんがICDデバイスの適応対象となっていながら、専門医に紹介されず、治療を受けずにいます」と、米国心臓病学会正会員(FACC)であるオハイオ州立大学心臓センター循環器内科のウィリアム・エイブラハム医師は語っています。また「S-ICDシステムは、患者さんのICD受療率を改善する上で重要な新しい治療選択肢です」とも語っています。

S-ICDシステムは、経静脈ICDと同等の除細動治療を提供するよう設計されています。このシステムは、(1) システムに電源を供給し、心臓の活動をモニターし、必要に応じてショックを送達するパルスジェネレータおよび (2) デバイスが心拍動を感知し、必要に応じてショックを送達する電極部の2つの主要なコンポーネントから構成されています。両コンポーネントは皮膚の直下に植え込まれます。ジェネレータは胸の脇に、また電極部は胸骨の脇に植え込まれます。経静脈ICDとは異なり、機器が心臓および血管系に触れることはありません。S-ICDシステムの植込み術は、解剖学的目印を使用することにより直接的に行われますから、X線透視法(体内の動いている臓器を目視することができるX線検査法)の必要がありません。X線透視法は、経静脈ICDシステムに付属するリードの植込みに必要な手技です。

ボストン・サイエンティフィック社では、医療従事者がS-ICDシステムを安全で有効に使用できるように一定の時間をかけて段階的に発売していく予定です。ボストン・サイエンティフィック社は、本年初頭にキャメロン・ヘルス社の買収が完了した時点で本S-ICDシステムを取得しました。S-ICDシステムは、2009年にCEマークを取得し、欧州の多くの国およびニュージーランドにおいて販売されています。今日まで、世界中で1,400個以上の機器が患者さんに植え込まれています。S-ICDシステムの高解像度画像はこちらからダウンロードすることができます:https://bostonscientific.mediaroom.com/home

S-ICDは、自己心拍、症候性徐脈、持続性心室性頻拍、または抗頻拍ペーシングによって確実に停止させられる心室性頻拍を除いた致死性の心室性頻脈性不整脈を有する患者さんの治療のための除細動器治療を提供します。

WATCHMANデバイスは、米国において臨床試験用医療機器の扱いで、適用法により研究目的の使用に制限されており市販はされていません。

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、事業計画、製品市場、製品性能・影響などに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの要因は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に他の要因が加わって実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠することを避けるよう注意してください。

このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

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<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィック社(米国マサチューセッツ州)は、最先端メディカルデバイス(医療機器)の開発・製造・販売を行うグローバル企業です。インターベンション(身体をメスで大きく切らない治療)の分野では世界最大手。
https://www.bostonscientific.com

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