GreenLightレーザ療法とは、内視鏡(膀胱鏡)を用いて尿道から小さな光ファイバを通して行う手術です。この光ファイバから高出力レーザを照射し、前立腺組織を蒸散させることで尿路のつまり(閉塞)を取り除くという治療法です。患者さんの多くが、すぐに自然に排尿できるようになり、症状が緩和されます。
GreenLightレーザ療法は、副作用が少ないだけでなく、伝統的な手術療法である電気メスを用いた経尿道的前立腺切除術(TURP)と同等の有効性が得られます。
(TURP の副作用として、勃起障害、出血、その他合併症がよく知られています。)
入院については患者さんの状態によって状況は様々ですので、担当医にお尋ねください。

GreenLightレーザ療法の実際

患者さんごとに異なりますが、一般的には次のような処置が行われます。

  1. 手術中に患者さんをリラックスさせるため、治療の前に担当医が薬剤を投与することがあります。感染症を防ぐ薬剤を投与する場合もあります。
  2. 膀胱内を空にするよう指示されます。
  3. 手術室に移され、手術用ベッドにあおむけに寝かせられます。患者さんの状態に合わせて適切な麻酔が投与されます。
  4. 麻酔が効き始めたら、医師が尿道に膀胱鏡を挿入します。
  5. 光ファイバが膀胱鏡を通して挿入され、前立腺まで進められます。
  6. 医師は、閉塞がなくなるまで肥大した前立腺組織をシステマティックに蒸散させます。
  7. 手術後、膀胱から尿を排出するため、短期的にカテーテルを留置することがあります。

GreenLightレーザ療法の術後

手術後、膀胱にカテーテルが留置された場合、通常24 時間以内に抜去できます。膀胱機能が低下している患者さん、または、重度の泌尿器障害のある患者さんは、長期間のカテーテル留置が必要な場合があります。
通常、患者さんの多くが、手術後24 時間以内に症状の緩和や尿の流れの改善を感じることができます。病歴、健康状態、その他の要因により、治療の回復が影響されることがあります。
手術後の数週間は、排尿中にヒリヒリとした痛みを感じたり、少量の血が混ざった尿が出るなど、軽度の不快感を感じる場合があります。また、膀胱の状態によっては、頻尿や急に尿意をもよおすことが増えることもあります。しかし、尿路に閉塞がないことに膀胱が慣れていくにつれ、徐々にこれらの症状は改善されます。

GreenLightレーザ療法の利点

  • 手術後早期に尿の流れが改善される
  • 比較的早期に通常の生活に戻れる
  • 出血が少ない
  • 勃起障害の報告は1%未満※1
  • カテーテルの留置が短期間または不要
    (多くの場合、留置時間は24 時間未満)
  • 日帰り手術が可能な場合もある
※1: Malek RS, Kuntzman RS, Barrett DM. Photoselective potassium-titanyl-phosphate laser vaporization of the benign obstructive prostate: observations on long-term outcomes. J Urol. 2005 Oct;174(4 Pt 1):1344-8.