食道拡張術について

食道拡張術とは、内視鏡を用いて食道の狭窄部を内側から押し広げる治療方法で、食事を十分に取れるようにすることを目的としています。具体的には、バルーン拡張術と硬性ブジー法の2つの方法があります。

バルーン拡張術

バルーン拡張術とは、内視鏡を狭窄部の手前まで挿入し、内視鏡で見ながらバルーン(風船)のついた拡張機器を狭窄部にあたるように固定し、風船をふくらませることによって狭窄部を広げる方法です。 

硬性ブジー法

硬性ブジー法とは、内視鏡を用いて狭窄部にガイドワイヤを通しておき、これを利用してブジーと呼ばれる円錐状の筒を、細いものから順次太いものに交換しながら狭窄部を拡張する方法です。
これらの方法は狭窄の原因や程度によって使い分けられていますが、現在ではより安全で身体的負担の少ないバルーン拡張術が施行されるケースが多くなっています。